井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2024.01.18.Thu | 消費税

会社員が行う建物の貸付けは消費税の課税の対象になりますか?~ インボイス制度 消費税[529]



消費税の記事を掲載します。



会社員が行う建物の貸付けは、課税の対象となるのでしょうか?





消費税では次のように考えます。



消費税の課税対象となる取引は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等ですから、会社員が行う建物の貸付けであっても、反復、継続、独立して行われるものであり、課税対象となります。

この場合は、賃貸人が個人事業主であるとか、サラリーマンであるとかなどの属性と関係ないのです。




ただし、それが住宅の貸付けである場合は、消費税は非課税となります




消費税の「事業として」とは



対価を得て行われる資産の譲渡および貸付けならびに役務の提供が反復、継続、独立して行われるものをいいます。



一方、所得税では



建物の貸付が事業として行われているかどうかの判定、競走馬の保有にかかる所得が事業所得に該当するかどうかの判定の目安として一定の規模あるいは収支の状況などを勘案するルールがあります。

しかし、消費税においては




建物の貸付けや競走馬にかかる譲渡、出走などが反復、継続、独立して行われるものであれば、規模の大小を問うことはありません。

たとえ、サラリーマンが賃貸する建物が棟数が少ない場合や競走馬を一頭しか所有していないことなどから所得税において不動産所得や雑所得とされていても、部屋を貸す行為や競走馬を出走させる行為を反復、継続、独立して行っている場合には、消費税法では事業と認められ、いずれの場合も消費税の事業者となります。



<参考>

消費税法基本通達5-1-1

(事業としての意義)


「法第2条第1項第8号《資産の譲渡等の意義》に規定する「事業として」とは、対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供が反復、継続、独立して行われることをいう。」

1 個人事業者が生活の用に供している資産を譲渡する場合の当該譲渡は、「事業として」には該当しない。

2 法人が行う資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供は、その全てが「事業として」に該当する。






(出所:国税庁 消費税質疑応答集 、実務家のための消費税実例回答集 九訂版)







「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」

(ピーター F.ドラッカー)

冬の1日、朗らかにお過ごしくださいね。







[編集後記]

インボイス記事をはなれて、消費税の基本的な考え方を再認識していく記事にしていきます。



今日、予定どおり償却資産税の申告をすべて申告することができました。やれやれという気持ちです。

償却資産税は、地方税法というルールの税金ですが、償却資産に税金を課税するという従来の考え方を変える必要があります。

時代の変化と企業の投資対象を踏まえると、償却資産に税金を課すような仕組みは、もう終えた方がよいと思います。

また、ソフトウェアなどの無形固定資産とバランスがとれていません。






ブログは、曜日によりテーマを決めて書いております。

現在は、消費税の記事を取り上げて、月曜日~金曜日に記事を書いております。




「消費税」

「法人税」または「経理・会計」

「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」










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ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。

また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。

本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。


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