免税事業者からの仕入れは一定割合を仕入税額とみなして控除できる経過措置を受けることができます。その請求書の保存について ~ インボイス制度 消費税[494]
消費税の記事を掲載します。
取引先にインボイス発行事業者以外の方がいます。その請求書の取り扱いはどうすればよいのでしょうか?
を紹介します。
たとえば
Q:
取引先にインボイス発行事業者以外の方がいます。
仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなして控除できる経過措置を受けるためには、どのような請求書や電磁的記録を保存すればよいのでしょうか?
また、受け取った請求書に「軽減対象資産の譲渡等である旨」等の記載がなかった場合、こちらで追記することはできるのでしょうか?
A:
免税事業者には次のような経過措置があります
インボイス発行事業者以外の者(消費者、免税事業者または登録を受けていない課税事業者)からの課税仕入れであっても、インボイス保存方式開始から一定期期間は、仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなして控除できます。
<参考>
→ 免税事業者から買ったものは仕入税額控除できません。ただし経過措置が設けられています
この経過措置の適用を受けるためには
たとえば、「80%控除対象」、「免」など、その経過措置の適用を受ける課税仕入れである旨の記載をした帳簿および区分記載請求書と同じ事項が記載された請求書の保存が必要となります。
この請求書の記載事項は、具体的には次の事項となります
① 書類の作成者の氏名または名称
② 課税資産の譲渡等を行った年月日
③ 課税資産の譲渡等に係る資産または役務の内容(課税資産の譲渡等が軽減対象資産の譲渡等である場合には、資産の内容および軽減対象資産の譲渡等である旨)
④ 税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の税込価額
⑤ 書類の交付を受ける当該事業者の氏名または名称
「③」かっこ書きの「軽減対象資産の譲渡等である旨」および「④」の「税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の税込価額」については、受領者が自ら請求書に追記して保存することが認められます。
次のようなイメージです
(出所:多く寄せられるご質問 令和5年11月13日更新「問5」)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
秋の1日、元気にお過ごしくださいね。
[編集後記]
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