売手負担の振込手数料を「課税仕入れ」とする場合の処理方法について ~ インボイス制度 消費税[364]
消費税の記事を掲載します。
今回は
買手からインボイスの交付を受けて仕入税額控除を適用する方法
を紹介します。
たとえば
Q:
売手からの代金請求の際に、買手が振込手数料相当額を請求金額から差し引いて支払うとき、売手が負担する振込手数料の処理はどのようにしたらよいでしょうか?
次のようなケースです。
A:
次の3方法があります。
A:売手が振込手数料相当額を売上値引きとする場合
B:振込手数料について売手が買手から「代金決済上の役務提供」を受けた対価とする場合
C: 買手が売手のために金融機関に対して振込手数料を立替払したものとする場合
このうち、Bの方法は次のような方法です
振込手数料について、売手が買手から代金決済上の役務提供を受けた対価として取り扱う方法です。
売手の買手に対する課税資産の譲渡等と、買手の売手に対する代金決済上の役務の提供は、
それぞれ異なる課税資産の譲渡等として考えます。
次のようなイメージです。
インボイスの保存が必要になります
したがって、売手は、請求金額から差し引かれた振込手数料相当額について、仕入税額控
除の適用を受けるためには、買手から交付を受けたインボイスの保存が必要となります。
インボイスの記載事項を満たす仕入明細書を作成することもできます
売手は、請求金額から差し引かれた振込手数料相当額について、仕入明細書を作成し、買手の確認を受けて仕入税額控除を行うことができます。
1万円未満の課税仕入れに係る少額特例について
一定規模以下の事業者は、課税仕入れに係る支払対価の額が1万円未満である場合には、一定の事項が記載された帳簿のみの保存により、課税仕入れについて仕入税額控除の適用を受けることができる経過措置が設けられています。
→ インボイスの保存がなくても帳簿のみで仕入税額控除ができる「1万円未満の課税仕入れに係る少額特例」
(出所:インボイスに関するQ&A 令和5年4月改訂 問30)
<参考>
→ 売手負担の振込手数料を「売上値引」とする場合の処理について
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
春の1日、元気にお過ごしくださいね!
【編集後記】
トップ画像は、近くの「二十四節気のおべんとうとおやつの店CAGOM (カゴム)」さんの
お弁当です。
お弁当をテイクアウトするより、気分転換を兼ねて、お店で食べる方が気に入ってます。
店主(作る方:ご主人と奥さん)の「美味しいものを食べてほしい」という気持ちが伝わるお店
です。
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