中小企業者が機械などを取得した場合、特別償却または税額控除できる特例。「中小企業投資促進税制」 ~ 法人節税策の基礎知識[98]
今回は
新品の機械および装置などを取得して事業で使用した場合に、特別償却または税額控除できるという特例
を紹介します。
償却限度額は
償却限度額は、基準取得価額の30%の特別償却限度額を普通償却限度額に加えた金額です。
税額控除限度額は
税額控除限度額は、基準取得価額の7%相当額です。
適用対象法人とは
この制度の適用対象法人は、青色申告法人である中小企業者です。
適用となる資産は次のような資産です
制度の対象となる資産は、新品の次に掲げる資産で、指定期間内に取得して指定事業の用に供したものです。
① 機械および装置で1台または1基の取得価額が160万円以上のもの
② 製品の品質管理の向上等に資する測定工具および検査工具で、1台または1基の取得価額が120万円以上のもの
③ 上記②に準ずるものとして測定工具および検査工具の取得価額の合計額が120万円以上であるもの(1台または1基の取得価額が30万円未満であるものを除きます。)
④ その他
この制度の適用対象となる指定事業は次に掲げる事業です
製造業、建設業、農業、林業、漁業、水産養殖業、鉱業、採石業、砂利採取業、卸売業、道路貨物運送業、倉庫業、港湾運送業、ガス業、小売業、料理店業その他の飲食店業、一般旅客自動車運送業、海洋運輸業、沿海運輸業、内航船舶貸渡業、旅行業、こん包業、郵便業、情報通信業、損害保険代理業、不動産業、駐車場業、物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、洗濯・理容・美容・浴場業、その他の生活関連サービス業、映画業、教育、学習支援業、医療、福祉業、協同組合(他に分類されないもの)およびサービス業(他に分類されないもの)
注意すべきポイントは次の2つです
① 特別償却や税額控除の適用を受けるためには、明細書を添付する必要があります。
② 機械・装置だけでなくソフトウェアも対象になります。
ソフトウェア(複写して販売するための原本、開発研究用のものまたはサーバー用のオペレーティングシステムのうち一定のものなどは除きます。)で次に掲げるいずれかのもの
(1)一のソフトウェアの取得価額が70万円以上のもの
(2) その事業年度において事業の用に供したソフトウェアの取得価額の合計額が70万円以上のもの
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
冬の1日、元気にお過ごしくださいね!
【編集後記】
消費税のインボイスの記事はお休みしました。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「創業者のクラウド会計」または「電子帳簿保存法の改正」
・火曜日~木曜日は「消費税」
・金曜日と土曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税」
・日曜日は「経理・会計」
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また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。
本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。