納品書と月まとめの請求書との組み合わせ。月まとめの請求書で消費税の端数処理を行う場合~ インボイス制度 消費税[330]
消費税の記事を掲載します。
今回は
端数処理は月まとめの請求書でを行う場合
を紹介します。
インボイスとは
必要な事項が記載された請求書、納品書などの書類をいいます。
一の書類のみで全ての記載事項を満たす必要はなく、交付された複数の書類相互の関連が明確であり、インボイスの交付対象となる取引内容を正確に認識できる方法(たとえば、請求書に納品書番号を記載する方法など)で交付されていれば、これら複数の書類に記載された事項によりインボイスの記載事項を満たすことができます。
前回の記事は、納品書で端数処理を行うケースをご紹介しました。
→ 納品書と月まとめの請求書との組み合わせ。納品書で消費税の端数処理を行う場合
今回は、納品書に記載した消費税額をインボイスの記載事項とせずに、月次の請求書に「税率ごとに区分した消費税額」を記載するケースを考えます。
つまり
納品書に記載した消費税額は仮に表示しているだけで、月次の請求書に記載した対価の額の合計額に税率を適用して、消費税を算出して端数処理を行います。
その消費税額をインボイスの記載事項である「税率ごとに区分した消費税額等」とする方法です。
次の2つ方法があります。
A法:
請求書にインボイスとして必要な事項を全て記載する場合
インボイスとして必要な事項を全て記載することにより、請求書の交付のみをもって、適格請求書の交付義務を果たすことができます。
たとえば、次のような請求書です。
B法:
請求書のみではインボイスの記載事項が不足するため、納品書で不足する記載事項を補完する方法
① 請求書には、登録番号、税率ごとに区分した消費税額等および適用税率を記載します。
② 納品書には、日々の取引の内容(軽減税率の対象である旨を含みます。)を記載します。
2種類の書類でインボイスの記載事項を満たすことができます。
たとえば、次のような請求書です。
A法またはB法?
どちらを採用したとしても、前もって、取引先には納品書、請求書の消費税の記載などについて説明が必要になります。
(出所:インボイスに関するQ&A 令和4年4月改訂 問56)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
冬の1日、元気にお過ごしくださいね!
[編集後記]
曜日によりテーマを決めて書いていましたが、しばらくは消費税(インボイス)の記事を掲載していきます。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「創業者のクラウド会計」または「電子帳簿保存法の改正」
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また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。
本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。