仕入税額の税額計算は3種類です。「積上げ計算(原則)」「帳簿上での積上げ計算」「割戻し計算」です。積上げ計算をする場合は「帳簿上での積上げ計算」が現実的です ~ インボイス制度 消費税[300]
消費税の記事を掲載します。
今回は
積上げ計算をするのであれば帳簿積上げ方式が現実的です
を紹介します。
インボイス方式における売上税額と仕入税額の計算方法は次のとおりです
(出所:「インボイス制度への準備を考える」デジタル庁)
これをみると売上税額の計算方法については
「割戻し計算」より「積上げ計算」が有利です。
たとえば、売上税額の計算方法については、「積上げ計算」を採用した場合、仕入税額の計算方法は「積上げ計算(原則)」または「帳簿上での積上げ計算」のどちらかを適用することになります。「割戻し計算」は適用できません。
仕入税額の計算方法で、「積上げ計算(原則)」「帳簿上での積上げ計算」どちらを選択するか?といった場合
原則の「積上げ計算(原則)」は、受け取ったインボイスに記載してある税額を全部拾ってきて、これを積上げた金額に100分の78をかけて算出する方法です。
かなり大変な労力が必要です。
一方「帳簿上での積上げ計算」とは
受け取ったインボイスに書いてある請求額に110分の10または108分の8をかけて、その税額を帳簿に記載していく方法です。
具体的には
課税仕入れの都度、課税仕入れに係る支払対価の額に110分の10(軽減の場合は108分の8)を乗じて算出した金額(端数処理は切捨てまたは四捨五入)を仮払消費税とし、帳簿に記載し、その金額の合計額に100分の78を掛けて算出します。
注意点は、端数処理です
「切捨て」または「四捨五入」です。したがって、会計ソフトを使う場合は「四捨五入」を選択して、税込で入力していきます。
端数処理後の消費税額が帳簿に計上されていれば、税込経理方式でも問題ありません。
(出所:インボイスに関するQ&A 令和4年11月改訂 問108)
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(ピーター F.ドラッカー)
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