借入金の返済はできますか?融資を受ける際のポイント。債務償還年数と営業キャッシュフロー ~ 中小企業の「決算書」の読み方[75]
「経理・会計」の記事です。
今回は
「債務償還年数」は融資を受ける際にポイントとなる指標です。借入金を返済できるかどうか?を見る上で重要です
を紹介します。
債務償還年数とは
債務償還年数とは、銀行などからの借入金(有利子負債といいます)を、稼いだ現金預金によって何年で返済できるか?ということを示す指標です。
次の式で算出されます。
債務償還年数(年)=借入金 ÷ 営業キャッシュフロー※
※ 営業キャッシュフローとは
会社の本来の営業活動から得られた現金預金のことです。
営業キャッシュフローを算出するにはキャッシュフロー計算書という計算書を作成しなければなりませんが、中小企業の場合、簡便的に次の算式でも問題ありません。
営業キャッシュフロー = 経常利益+減価償却費-法人税等
つまり債務償還年数とは
銀行からの借入金を会社の何年間の営業活動で得られる現金預金で返済できるかということを意味します。
債務償還年数が10年以内であれば債務返済能力が高いです。
問題なのは
営業キャッシュフロー < 経常利益+減価償却費-法人税等
のケースです。
借入返済分と営業キャッシュフローの差額だけ預金残高が減少していきます。
手元資金不足から資金繰りに支障がでます。
<参考>
→ 1年間で稼ぎ出す現金預金(キャッシュフロー)で、借入金を何年で返済できるかをみる指標です「債務償還年数」
→ 債務償還年数。借入をきちんと返済できるか?会社の返済能力をあらわす数字です
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
秋の1日を元気にお過ごしください!
【編集後記】
トップ画像は近くにある「CAGOM(カゴム)」さんの『自家製ジンジャーエール』です。
ピリッと辛口大人のジンジャーエールです。
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