自社の数字を把握しましょう!ローカルベンチマークとは会社の経営状態の把握を行うツールです !!~ 中小企業の「決算書」の読み方[64]
「経理・会計」の記事です。
今回は
経済産業省が公表している企業の健康診断ツール「ローカルベンチマーク(略称:ロカベン)」のうち、6つの財務指標について
を紹介します。
ロカベンは財務情報と非財務情報の2つの側面から
経営者と金融機関などが同じ目線で対話を深める入口となることを目的としています。
財務分析だけでなく、業務フロー・商流や経営者、事業、外部環境・関係者、内部管理体制など非財務情報も含めて経営全般を俯瞰することができます。
具体的にはローカルベンチマークは次の3枚組シートです
①「6つの指標」(財務)
②「業務フロー・商流」(非財務)
③「4つの視点シート」(非財務)
<参考>
→ コロナ禍で事業の見直しなどが喫緊となっている中小企業に対してロカベン活用法が検討されています
①では、財務情報として次の6つの指標を提示しています
1 「売上増加率」という指標は
自社の売上持続性をあらわします。
算式は、=(売上高/前期売上高)-1 です。
2 「営業利益率」という指標は
自社の収益性をあらわします。
算式は、=営業利益/売上高 です。
<参考>
→ 営業利益率は売上高に対して営業利益が占める比率をあらわす指標です
3 「労働生産性」という指標は
自社の生産性をあらわします。
算式は、=営業利益/従業員数 です。
4 「EBITDA※有利子負債倍率」という指標は
自社の健全性をあらわします。
算式は、 =(借入金-現預金)/(営業利益+減価償却費) です。
※ EBITDA(いーびっとでぃーえー)
Earnings before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization
企業価値評価の指標で、利払い前・税引き前・減価償却前利益のことです。
<参考>
→ 1年間で稼ぎ出す現金預金(キャッシュフロー)で、借入金を何年で返済できるかをみる指標です「債務償還年数」
5 「営業運転資本回転期間」という指標は
自社の効率性をあらわします。
算式は、=(売上債権+棚卸資産-買入債務)/月商 です。
<参考>
6 「自己資本比率」という指標は
自社の安全性をあらわします
算式は、=(純資産/総資産) です。
<参考>
→ 自己資本比率が高いほど、法人は返済不要の資本を元手に事業を行っているため、財務が安定します
シートは次のように作成します
損益計算書や貸借対照表などの数値をローカルベンチマークツール( エクセルシート) 入力することにより、これらの財務指標が自動計算されます。
その結果が総合評価店(ランク)および レーダーチャートとして表示されます。
6つの指標について業種平均との乖離を把握できます。
(出所:経済産業省ローカルベンチマークHP)
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