井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2022.06.28.Tue | 消費税

インボイス開始後の委託販売の純額処理について~ インボイス制度 消費税[177]



消費税の記事を掲載します。



今回は




売上金額から、受託者に支払う委託販売手数料を控除した残額を、委託者において売上金額(純額処理)とする場合(商品は軽減税率の対象ではありません)




を紹介します。




委託販売については


委託販売に係る委託者においては、受託者が委託商品の譲渡をしたことに伴い収受した金額が委託者における資産の譲渡等の金額となります。


軽減税率の適用対象とならない課税資産の譲渡のみ(10%対象)を行うことを委託している場合


その課税期間中に行った委託販売のすべてについて、その資産の譲渡の金額から受託者に支払う委託販売手数料を控除した残額を委託者における資産の譲渡の金額とすることが認められています。

課税期間中の委託販売のすべてについて純額処理じゃないと駄目です。それと売る商品がすべて10%の商品じゃないと駄目です。


<参考>

消費税基本通達10-1-12

(委託販売等に係る手数料)


委託販売その他業務代行等に係る資産の譲渡等を行った場合の取扱いは、次による。

(1)委託販売等に係る委託者については、受託者が委託商品を譲渡等したことに伴い収受した又は収受すべき金額が委託者における資産の譲渡等の金額となるのであるが、その課税期間中に行った委託販売等の全てについて、当該資産の譲渡等の金額から当該受託者に支払う委託販売手数料を控除した残額を委託者における資産の譲渡等の金額としているときは、これを認める。

(2)委託販売等に係る受託者については、委託者から受ける委託販売手数料が役務の提供の対価となる。

なお、委託者から課税資産の譲渡等のみを行うことを委託されている場合の委託販売等に係る受託者については、委託された商品の譲渡等に伴い収受した又は収受すべき金額を課税資産の譲渡等の金額とし、委託者に支払う金額を課税仕入れに係る金額としても差し支えないものとする。




軽減通達16

(軽減対象資産の譲渡等に係る委託販売手数料)


16 委託販売その他業務代行において、受託者が行う委託販売手数料を対価とする役務の提供は、その委託販売に係る課税資産の譲渡が軽減税率の適用対象となる場合であっても、標準税率の適用対象となることに留意する。

なお、その委託販売に係る課税資産の譲渡が軽減税率の適用対象となる場合には、適用税率ごとに区分して、委託者及び受託者の課税資産の譲渡等の対価の額及び課税仕入れに係る支払対価の額の計算を行うこととなるから、消費税法基本通達10-1-12(1)及び(2)なお書《委託販売等に係る手数料》による取扱いの適用はない。




インボイスの開始後、行った課税仕入れについて仕入税額控除の適用を受けるために


受託者から交付を受けた適格請求書等の保存が必要となります。

したがって、その資産の譲渡等の金額から受託者に支払う委託販売手数料(課税仕入れ)を控除した残額を委託者における資産の譲渡等の金額とするためには、その委託販売手数料に係る適格請求書等の保存が必要になります。



(出所:国税庁インボイス 令和4年4月改訂 Q&A95)





「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」

(ピーター F.ドラッカー)

向暑の1日。笑顔の多い1日になりますように。










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