法定相続人の数を確認しましょう。法定相続人と相続人が一致しないケースがあります ~ 贈与や相続・譲渡など資産税[88]
資産税に関する記事です。
今回は
法定相続人の数を確認しましょう。相続税の計算に最重要です。ただし法定相続人と相続人が一致しないケースがあります
を紹介します。
法定相続人の数により相続税の基礎控除額が決まりますので、法定相続人の数の確認は重要です
相続税の基礎控除額は、3,000万円+600万円×法定相続人の数で計算します。
また、次のように法定相続人の数は死亡保険金・退職金の非課税限度額の計算でも使います。
・ 死亡保険金の非課税限度額 500万円 × 法定相続人の数 = 非課税限度額
・ 死亡退職金の非課税限度額 500万円 × 法定相続人の数 = 非課税限度額
法定相続人の数と相続人の人数が一致しないケースがあります
1 養子が2人以上いる場合
何人も養子がいても、養子の全員は相続人の人数に含まれます。
ただし、法定相続人の数には、実子がいる場合は養子のうち1人まで、実子がいない場合は養子のうち2人までしか含まれないという制限があります。
2 相続放棄をした人がいる場合
相続を放棄した人は、相続人ではないとみなされますので、相続人の人数には含まれません。
一方、相続の放棄があった場合、その放棄がなかったものとして相続人を法定相続人に含めます。
たとえば、父親がなくなり母親と長女・次女がいる場合で、長女が相続放棄をしたときは
相続人の数は2人(母親、次女)、法定相続人の数は3人(母親、長女、次女)というカウントをします。
「法定相続人の数」の趣旨
養子縁組や相続放棄は、関係者の意思で自由にできます。それにより相続税の基礎控除額や非課税限度額が変わり、ひいては相続税額が変わります。
相続税の恣意的な軽減防止を図るため「法定相続人の数」を使うことになっています。
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する」
(ピーター F.ドラッカー)
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