吹田市社会福祉協議会の「サービス活動費用」過去4年間の推移と人件費率 ~ 社会福祉協議会[11]
福祉医療機構の「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」に、吹田市にある社会福祉法人(40法人)の2021年度現況報告書がアップされています。
7月から日曜日は、吹田市社会福祉協議会をとりあげて、その内容を見ています。
今回は
吹田市社会福祉協議会「サービス活動費用」過去4年間の推移と人件費率
を紹介します。
同協議会の法人単位「事業活動計算書」過去4年間の推移は次のとおりです
このうち本来の活動となる「サービス活動収益」に対応する「サービス活動費用」の4年間の推移をみてみます
推移は次のとおりです。(オレンジ枠の部分の数字です)
・2018年3月期 318,010,040円
・2019年3月期 308,525,250円(対前年比▲97%)
・2020年3月期 302,734,940円(対前年比▲98%)
・2021年3月期 289,233,432円(対前年比▲96%)
となっています。
次に、サービス費用の各々のサービスの費用額をみていきましょう
内訳を示すと次のようになっています。
<参考>
2018年~2020年には記載がなく、2021年3月期に発生している基金繰入額14,355,732円とは、その内訳は①高橋基金組入額141,833円、②地域福祉基金組入額14,213,899円です。
この「基金組入額」14,355,732円に対応する収益額が「サービス活動外増減の部」の中のうち、投資有価証券売却益として同額14,355,732円が記載されています。
サービス活動費用のうち大きな割合を占めているのが人件費です
同協会では次のような推移となっています。
・2018年3月期 238,038,062 円
・2019年3月期 225,953,261 円
・2020年3月期 241,852,772 円
・2021年3月期 211,333,751円
次に同協会の人件費割合の推移をみてみます。
サービス活動収益に対する人件費の割合(人件費÷サービス活動収益)は、次のような数字の推移となっています
・2018年3月期 81.7%
・2019年3月期 76.6%
・2020年3月期 95.1%
・2021年3月期 81.2%
2020年度版社会福祉法人の現況報告書等の集約結果が、財務諸表等電子開示システムで公表されています
たとえば、法人数は20,941法人、サービス活動収益平均額は約6億円など。
その中で人件費率の数字は次のとおりとなっています。
・全国平均 66.5%
・中央値 70.6%
(出所:社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム)
過去の社会福祉協議会の財務に関するブログ記事は次のとおりです
1 社会福祉法人吹田市社会福祉協議会に対する吹田市の令和2年度外郭団体活動状況評価について
2 社会福祉法人吹田市社会福祉協議会の2021年度の決算(事業活動計算書)について
3 吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書のサービス活動収益について
4 吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書の「サービス活動外収益」と「特別収益」について
5 吹田市社会福祉協議会2021年度事業活動計算書の「サービス活動費用」について
6 吹田市社会福祉協議会2021年期末の貸借対照表「純資産の部」について
7 吹田市社会福祉協議会の貸借対照表「純資産の部」の推移について
8 吹田市社会福祉協議会の貸借対照表「資産の部」「負債の部」の推移
9 吹田市社会福祉協議会「事業活動計算書」過去4年間の推移について
10 吹田市社会福祉協議会の「サービス活動収益」過去4年間の推移について
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する」
(ピーター F.ドラッカー)
秋の1日、元気にお過ごしくださいね。
【編集後記】
7月から吹田市社会福祉協議会の決算書をとりあげています。
趣旨は、私が社会福祉法人の会計に不慣れなため、その知識の習得のため、社会福祉法人の代表例として全国にある市区町村社会福祉協議会のうち、身近な吹田市の社会福祉祉協議会を選んだことによります。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「創業者のクラウド会計」
・火曜日は「消費税」
・水曜日は「消費税」
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・金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税」
・土曜日は「創業者のクラウド会計」
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