「粗利率」は「売上総利益率」ともいいます。指標の考え方と利用の仕方 ~ 中小企業の「決算書」の読み方[17]
木曜日は「経理・会計」の記事です。
今回は
「粗利率」は「売上総利益率」ともいいます。指標は損益計算書の売上高と利益から確認します。
を紹介します。
損益計算書から、粗利率(売上総利益率)、売上営業利益率、売上経常利益率、売上当期純利益率など、多くの経営指標が作成できます。
いずれも会社の収益力を計る指標です。このうち一番重要な指標が「粗利率(売上総利益率)」です。
粗利率(売上総利益率)とは
粗利率とは、売上に占める売上総利益(粗利益)の割合です。
粗利益(あらりえき)は、別の呼び名で売上総利益ともいいます。
算式でいうと、粗利率は
粗利率=粗利益(売上総利益)/売上高 × 100 です。
会社が販売する商品やサービスの実力がわかる経営指標です。言いかえますと、会社がもつ付加価値を示しています。
<参考>
粗利益(売上総利益)とは
売上高から売上原価を差し引いたものです。売上原価は、売上高に比例して増減する変動費とよばれるコストです。
業種により粗利率(売上総利益率)の目安はかなり相異します
■ 製造業 42%
■ 卸売・小売業 34.1%
■ 飲食店、宿泊業 68.6%
■ サービス業 70.7%
■ 医療・福祉業 93.7%
売上原価がない業種があります。たとえば、代理店業や不動産賃貸業などの業種です。
(出所:日本政策金融公庫 小企業の経営指標調査 2019・2018年度)
自社の粗利率(売上総利益率)は次のように使用します。
① 業種の目安となる粗利率と比較します。
② 過去5年ほど自社の粗利率を比較して、そのトレンドを確認・検討します。
③ 粗利率の高い商品やサービスを確認し、その売上構成比率を高めるための対策を考えます。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
体調をととのえて、梅雨の1日を朗らかにお過ごしください。
【編集後記】
大阪は緊急事態宣言が出て久しいです。久しぶりに外食。
吹田朝日町のTrattoria Chicco「トラットリア キッコ」。
現在はランチのみ営業をされています。
トップ画像はお店のドアです。
豚バラ カリフローレ エルバステラのアーリオオーリオをいただきました。
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