井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2021.02.23.Tue | 税金(個人)

テレワークで従業員が負担した電話料金やインターネット通信料の会社負担の考え方 ~ 確定申告で間違いやすい項目57



個人の源泉所得税に関係する記事を掲載します。

今日は


テレワークで従業員が負担した通信費などについて、業務のために使用した部分はどのように計算すればよいのか?


を紹介します。

テレワークによる従業員が負担した通信費などについての給与課税の考え方をご紹介します。

1 携帯などの電話料金のうち通話料(基本使用料を除く)について


通話料(基本使用料を除きます)については、通話明細書などにより業務のための通話に係る料金が確認できます。

その金額を会社が従業員に支給する場合には、従業員に対する給与として課税する必要はありません。

なお、営業など通話を頻繁に行う業務に従事する従業員については、通話明細書などによる業務のための通話に係る料金に代えて、「4」に記載する算式により計算して、業務のための通話料金として問題ありません。


2 電話料金のうち基本使用料について


基本使用料などについては、業務のために使用した部分を合理的に計算する必要があります。

しかし、「4」に記載する算式により計算して、業務のための通話料金として問題ありません。


3 インターネット接続に係る通信料について


基本使用料やデータ通信料などについては、業務のために使用した部分を合理的に計算する必要があります。

しかし、1と2に同じく「4」に記載する算式により計算して、業務のための通話料金として問題ありません。

ただし、次のような代金は業務のために負担した部分とは認められません


従業員本人が所有するスマートフォンの本体の購入代金や業務のために使用したと認められないオプション代等(本体の補償料や音楽・動画などのサブスクリプションの利用料など)を会社が負担した場合には、その負担した金額は従業員に対する給与として課税する必要があります。

4 算式

業務のために使用した基本使用料や通信料とは

= 従業員が負担した1か月の通話料・基本使用料など × 1か月の在宅勤務日数/該当月の日数 × 1/2

<算式の趣旨>

計算式の1/2については、1日の内、睡眠時間を除いた時間の全てにおいて均等に基本使用料や通信料が生じていると仮定し、次のとおり算出しています。

① 1日:24 時間

② 平均睡眠時間:8時間

③ 法定労働時間:8時間

④ 1日の内、睡眠時間を除いた時間に占める労働時間の割合

 ③÷(①-②)= 8時間/(24 時間-8時間)= 1/2

具体的な計算例


従業員が9月に在宅勤務を 20 日間行い、1か月に基本使用料や通信料1万円を負担した場合の業務のために使用した部分の計算方法

10,000円×20日/30日×1/2=3,334円(1円未満切り捨て)



(出所:「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係)」 国税庁)





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