中小企業が特定経営力向上設備を取得した場合の特別償却 ~ 法人節税策の基礎知識[79]
木曜日は法人税の記事を書いています。
今回は
中小企業経営強化税制。取得価額の全額を償却することができます(即時償却)
を紹介します。
制度についての概要は次のとおりです(ざっくりと)
中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けた中小企業者などが指定期間内に、新品の特定経営力向上設備等を取得などして、法人の指定事業の用に供した場合に、その指定事業の用に供した日を含む事業年度において、特別償却(または税額控除)の優遇を受けることができます。
事前に経営力向上計画の認定をうけるというところがポイントです。
つまり、将来的に計画的な投資をする中小企業を支援する趣旨です。
制度の概要は次の記事を参考にしてください。
特別償却とは
特定経営力向上設備の特別償却限度額は、特定経営力向上設備の取得価額から普通償却限度額を控除した金額です。
普通償却と合計すれば取得価額の全額が償却限度額となります。
これを即時償却といいます。
言い換えれば、設備の全額が事業の用に供した年度(通常は購入年度)に損金算入できることになります。次のような算式になります。
償却限度額=普通償却限度額+特別償却限度額(=取得価額-普通償却限度額)
つまり
償却限度額 = 取得価額です
一方、法人税の税額軽減額は次のように考えます
たとえば、適用対象となる設備20,000千円を購入して事業に使った場合
①即時償却 20,000千円
②法人税の軽減額20,000千円×23.2%(原則の税率)=4,640千円
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
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