認定NPO法人等に対する個人からの現物資産の寄付【寄付後の手続き】~ 遺贈寄付[16]
日曜日は、遺贈寄付についての記事を紹介しています。
今回は
【寄付後の手続き】認定NPO法人等に対する個人からの現物資産の寄付
を紹介します。
認定NPO法人等に対して、個人が現物財産を寄付した場合
土地や建物、有価証券などの譲渡所得の基因となる財産の場合は、個人がその時の時価でそれらの資産を法人に譲渡したものとみなして譲渡所得課税が行われます。
ただし、譲渡所得課税について、一定の要件を満たして、国税庁長官の承認を受けたものについては、みなし譲渡所得課税を行わないという特例が設けられています。
この特例承認手続きの概要は
→ 個人が認定NPO法人等に現物資産を寄付した場合の「みなし譲渡所得税非課税」特例承認手続きの概要
個人が認定NPO法人等に現物資産を寄付する場合、寄付者が承認特例の適用を受けるためには
認定NPO法人側で基金の設置が必要となります。
基金の手続きの全体イメージは次のとおりです。
これらの手続きは大きく分けて次の4つです
1 認定NPO法人等で寄付を受ける前に必要な手続き(基金の設置および証明申請)
2 認定NPO法人等で寄付を受けた後に必要な手続き(認定NPO法人等から寄付者への書類の交付)
今回はこのうち
「4 寄付者および認定NPO法人等が行う非課税承認後の手続」
を解説します
上の図でいうと⑥と⑦になります。
認定NPO法人等は
寄付を受けた日の属する事業年度終了後3か月以内に、その年度の基金の状況を明らかにした基金明細書を所轄庁に提出する必要があります。
寄付者は
認定NPO法人から基金明細書の写しを受けて、所轄税務署にその写しを提出する必要があります。
たとえば、基金明細書は次のとおりです。
期限内に基金明細書が提出されなかった場合
期限内に寄付者から所轄税務署に当該基金明細書の写しが提出されなかった場合は、非課税承認が取り消され、寄付者に課税されることとなります。
その後も認定NPO法人等は届出義務があります
寄付を受けた日の属する事業年度後も、毎事業年度終了後3か月以内に基金明細書を所轄庁に提出するとともに、当該基金明細書の写しを5年間保存しておく必要があります
(出所:内閣府「認定NPO法人等に対する個人からの現物資産寄付のみなし譲渡所得税非課税承認証明申請等の手引き」)
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