井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

一からはじめる会計のお手伝い。スタートアップの志を支える税理士。
Blog丁寧解説お役立ちブログ。
2020.12.05.Sat | 税金(法人)

美術品も減価償却できます。減価償却の対象となる美術品について ~ 法人節税策の基礎知識[73]



今回は


美術品も減価償却できます。減価償却の対象となる美術品について  



を紹介します。



時間の経過により価値の減少しない資産は、減価償却資産にあたりません。土地や借地権がこれにあたります。つまり、減価償却できないわけです。


しかし、絵画や彫刻などの美術品や工芸品といったものは、その性質から、持っている方の主観によって時の経過によりその価値が減少するかしないかの価値判断が相違します。



その価値評価は必ずしも一定ではないので、減価償却資産であるかどうかを明確に区分するかどうかは困難です。


しかし、税法上、一定のルールが必要となりますので、美術品等についての減価償却資産の判定を明らかにしています。



次のような美術品は、減価償却できます。




① 原則として取得価額100万円未満の美術品


ただし、高価な素材が大部分を占める小型の工芸品のように素材の経済的価値が取得価額の大部分を占めるようなものは除かれます。


②取得価額が100万円以上の美術品であっても、時の経過によりその価値が減少することが明らかなもの




<参考>


法人税基本通達 7-1-1 


美術品等についての減価償却資産の判定


「時の経過によりその価値の減少しない資産」は減価償却資産に該当しないこととされているが、次に掲げる美術品等は「時の経過によりその価値の減少しない資産」と取り扱う。

① 古美術品、古文書、出土品、遺物等のように歴史的価値または希少価値を有し、代替性のないもの

② ①以外の美術品等で、取得価額が1点100万円以上であるもの(時の経過によりその価値が減少することが明らかなものを除く。)


注1

時の経過によりその価値が減少することが明らかなものには、たとえば、会館のロビーや葬祭場のホールのような不特定多数の者が利用する場所の装飾用や展示用(有料で公開するものを除く。)として法人が取得するもののうち、移設することが困難で当該用途にのみ使用されることが明らかなものであり、かつ、他の用途に転用すると仮定した場合にその設置状況や使用状況から見て美術品等としての市場価値が見込まれないものが含まれます


注2

取得価額が1点100万円未満であるもの(時の経過によりその価値が減少しないことが明らかなものを除く。)は減価償却資産と取り扱います。




土曜日の「経理・会計」の記事はお休みしました。



変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

冬の1日を元気にお過ごしください。



ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。


・月曜日は「創業者のクラウド会計

・火曜日は「介護事業」「確定申告

・水曜日は「消費税

・木曜日は「法人節税策の基礎知識

・金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税

・土曜日は「決算書の読み方」など

・日曜日はテーマを決めずに書いています。



免責

ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。

投稿タグ
カテゴリーで絞る
back記事一覧へ戻る

まずはお気軽にお問い合わせください

06-6318-7726

営業時間:9:00~17:00(月曜日~金曜日)

メールでのお問い合わせ