30万円以上の器具備品が特別償却できます(商業・サービス業・農林水産業活性化税制) ~ 法人節税策の基礎知識[71]
木曜日は法人税などの記事を掲載しています。
今回は
30万円以上の器具備品が特別償却できます(商業・サービス業・農林水産業活性化税制)
を紹介します。
1台160万円以上の機械装置を取得した場合の特別償却・税額控除の特例はよく使われています(措置法42条の6 中小企業投資促進税制)
また、取得価額が10万円以上30万円未満である減価償却資産の取得価額の全額を損金算入ができる少額減価償却資産の特例(措置法6条の5)もよく活用されています。
この特例は取得価額が30万円未満というしばりがあります。
つまり
電子機器や電話設備などの事務機器・通信機器などの器具・備品で30万円以上で取得したものは、この特例の対象とはなりません。
しかし
商業・サービス業・農林水産業活性化税制という制度(措置法42の12の3)を活用すれば
事務機器・通信機器などの器具・備品で30万円以上で取得したものについても、特別償却または税額控除できます。
制度の適用法人は
商業・サービス業・農林水産業を営む特定中小企業者などです
適用ルールは次のとおりです
認定経営革新等支援機関による経営の改善に関する指導および助言を受けた旨を明らかにする書類の交付を受けることが必要です
適用対象資産は次のとおりです
・器具及び備品
1台または1基の取得価額が30万円以上のもの
・建物附属設備
1つの取得価額が60万円以上のもの
優遇内容は特別償却または税額控除できるというものです
・特別償却
取得価額の30%相当額
・税額控除
取得価額の7%相当額(法人税額の20%が限度となります)
認定経営革新等支援機関による経営の改善に関する指導および助言を受けるというところがポイントです
次のような点に留意すればハードルは高くありません。
・経営改善設備の投資計画の実施を含む経営改善により売上高または営業利益の伸び率が年2%以上となる見込みであることについてアドバイス機関の確認を受けることが必要です。
・認定経営革新等支援機関からの経営の改善に関する指導および助言は、設備を導入する前に受ける必要があります。
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