法人向けクラウド会計はまだまだ萌芽期のステージですが、クラウドアプリの進化とともに徐々に成長していきます。
先日、「弥生PAPカンファレンス2017春(大阪会場)」に参加してきました。場所はグランフロント北館4階ナレッッジシアターです。
弥生株式会社という主に会計ソフトを開発・販売している会社があります。この会社が、会計業界におけるクラウド会計市場の動向を分析し、クラウドなどを利用してこれからの業務効率化などの取り組みを紹介するカンファレンスが、弥生PAPカンファレンスです
このカンファレンスでは、会計業界における地についた今後のサービスやテクノロジーの方向性を理解することができます。
どなたでもクラウドやフィンテックとかお聞きになったことはあるかと思います。
ご存じのとおりテクノロジーの進化により、新しい会計サービスや金融サービスがどんどん誕生しています。
最近では仮想通貨がそうですよね。(仮想通貨に関する会計基準が検討されています。今秋には発表されるようです。)
しかし、新しいテクノロジーの誕生と活用とは別ものです。その新しいサービスが、業務に役立つかどうかには、それなりの時間と相当な質量の試行錯誤が必要だと思っています。
クラウド会計とは
ネットワークにあるサーバーの中に、ソフトウェアやデータが存在して、利用者は必要に応じてネットワークを通じてアクセスし、サービスを利用します。必要な物は、インターネット接続環境と、PCだけなので、ソフトウェアを購入する必要がないという点が、大きな特徴です。
法人クラウド会計市場の概況について
法人向けクラウド会計市場はまだまだ萌芽期のステージですが、徐々に成長しているそうです。
国内の法人数175万社のうち、会計ソフトを利用されているのが71万社(全体の40.5%)です。その71万社の会計ソフト利用企業のうち、クラウド会計利用企業はほんの1.5万社です。
クラウド会計の利用は法人全体の1%に満たない状況です。
クラウドは発展途上のサービスですので、このような利用率ですが、これからは徐々に成長していくと思っています。
一方、私が驚いたのは会計ソフトを利用されている企業が半数以下であることです。ということは、残りの59.5%は自社で会計ソフトを利用されていないことです。
ようするに「自計化」されていないということです。
自計化とは
領収書や請求書などの原始伝票の整理から帳簿記帳、仕訳入力といった経理事務を税理士事務所にアウトソーシングせずに、自社で行う取り組みです。
こうした状況をみると、開業してすぐに自計化を進めるというものではなく
自計化に対して自社の業務負荷や経理スキルを考えて、おのおの業務分野で優先順位をつける中で、自計化に取り組むのが一番なのだと思います。
仕事にはワクワクする気持ちが必要なように、できれば自計化にもワクワクする気持ちが必要だと思います。
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「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える」の記事は、こちら(6/18)
「売上を上げようではなくお客様を増やすという気持ちが大切」の記事は、こちら(5/21)
「へたも絵のうち~熊谷守一(くまがいもりかず)」の記事は、こちら(4/16)
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