販売業者が新車を販売し中古車を下取りした場合、下取り価額控除前の金額が課税対象になります ～ 消費税[54]
水曜日は消費税の記事を書いています。
今回は
販売業者が新車を販売し中古車を下取りした場合、下取価額控除前の金額が課税対象になります
を紹介します。
機械でも、自動車でもよいのですが
その資産の譲渡にともない、購入者（お客様）が所有する資産を下取りした場合であっても、その下取価額を対価の額と相殺して売上高を計上することはできません。
たとえば、自動車の販売業者が新車を販売する場合に、お客さま（消費者）の中古車を下取りしたときは、その下取価額を控除する前の金額を売上高に計上します。
なぜなら、納付すべき消費税額は
その課税期間中に国内において行った課税資産の譲渡等にかかる課税標準である金額の合計額（課税標準額）に対する消費税額を計算し、その消費税額からその課税期間中の課税仕入れ等の税額の合計額を控除する計算になっているからです。
一方、お客様から下取りした中古車は、課税仕入れになります
お客様が消費者であったとしても、その下取価額が仕入税額控除の対象になります。
＜参考＞
消費税法基本通達 10-1-17
下取り
「課税資産の譲渡等に際して資産の下取りを行った場合であっても当該課税資産の譲渡等の金額について、その下取りに係る資産の価額を控除した後の金額とすることはできないのであるから留意する。」
消費税法基本通達 11-1-3
課税仕入れの相手方の範囲
「法第2条第1項第12号《課税仕入れの意義》に規定する「他の者」には、課税事業者および免税事業者のほか消費者が含まれる。」
消費税法 第2条2十二
課税仕入れ
「事業者が、事業として他の者から資産を譲り受け、若しくは借り受け、又は役務の提供（所得税法第28条第1項（給与所得）に規定する給与等を対価とする役務の提供を除く。）を受けること（略）をいう」
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