前受金、仮受金、預り金として金銭を受け取ってもその時点で消費税はかかりません ~ 消費税[52]
水曜日は消費税の記事を書いています。
今回は
前受金、仮受金、預り金として金銭を受け取ってもその時点で消費税はかかりません
を紹介します。
前受金、前払金、未収金、未払金などの入出金があっても、その時点で資産の譲渡等や課税仕入れなどがあったことにはなりません。
実際に資産の引き渡しやサービスの提供があった時点で、資産の譲渡等や課税仕入れがあったことになります。
つまり、消費税の課税資産の譲渡や課税仕入れの時期は
所得税、法人税の場合と同じように、原則として資産の引渡しやサ-ビスの提供があった時です。
ただし、前払費用のうち、所得税又は法人税の取扱いにより必要経費の額又は損金の額に算入することが認められている短期前払費用は、その支出した課税期間の課税仕入れに含めることになります。
資産の譲渡等の時期については、消費税法の本法に規定がありません。消費税法基本通達の第9章にルールが定められています。
課税仕入の時期についても、原則として資産の譲渡等の時期の取り扱いに準じます。
<参考>
消費税法基本通達 9-1-27
前受金、仮受金に係る資産の譲渡等の時期
「資産の譲渡等に係る前受金、仮受金に係る資産の譲渡等の時期は、法第18条《小規模事業者に係る資産の譲渡等の時期等の特例》の規定の適用を受ける事業者を除き、現実に資産の譲渡等を行った時となることに留意する。」
消費税法基本通達 11-3-1
課税仕入れを行った日の意義
「法第30条第1項第1号《仕入れに係る消費税額の控除》に規定する「課税仕入れを行った日」および同項第2号に規定する「特定課税仕入れを行った日」とは、課税仕入れに該当することとされる資産の譲受け若しくは借受けをした日又は役務の提供を受けた日をいうのであるが、これらの日がいつであるかについては、別に定めるものを除き、第9章《資産の譲渡等の時期》の取扱いに準ずる。」
消費税法基本通達 11-3-8
短期前払費用
「前払費用(一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるために支出した課税仕入れに係る支払対価のうち当該課税期間の末日においていまだ提供を受けていない役務に対応するものをいう。)につき所基通37-30の2または法基通2-2-14《短期前払費用》の取扱いの適用を受けている場合は、当該前払費用に係る課税仕入れは、その支出した日の属する課税期間において行ったものとして取り扱う。
消費税法第18条
小規模事業者に係る資産の譲渡等の時期等の特例
個人事業者で所得税法第67条(小規模事業者の収入及び費用の帰属時期)の規定の適用を受ける者の資産の譲渡および課税仕入れを行つた時期は、その資産の譲渡等に係る対価の額を収入した日およびその課税仕入れに係る費用の額を支出した日とすることができる。
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消費税[パート2]
[51] 「免税事業者の判定」特定期間の課税売上高について注意するポイント
消費税[パート1]
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⑨ 来年の確定申告時には消費税率8%から10%の差額に対応する消費税額が増加します
⑩ 国外事業者に支払うインターネット宿泊予約サイトへの掲載手数料の取扱い
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⑫ テイクアウトできる飲食店の価格表示?税込価格を異なるようにする場合
⑬ 有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などの食事の提供は課税です
⑭ 有料老人ホームなどで提供される食事が軽減税率(8%)となる場合のルール
⑮ 有料老人ホームなどで提供される食事が、軽減税率(8%)とされる理由
⑯ 有料老人ホームなどで提供される食事が、軽減税率(8%)となるための金額ルール
⑰ 老人ホームの食事に厨房管理費と食材費がある場合の軽減税率の考え方
⑱ 「簡易課税」とは。簡易課税の選択を検討することをおすすめします
⑲ 「原則課税」または「簡易課税」の選択。その有利・不利の判定の仕方
㉑ お店が8%と10%の商品を購入した際、税込経理でも区分経理が必要です
㉕ ポイント即時充当によるキャッシュレスの消費税仕入税額控除の考え方
㉖ 税率ごとに区分経理した帳簿から「課税取引金額計算表」を作成します
㉗ 区分経理が間に合わない個人事業者のための「消費税簡易課税制度選択届出書」特例
㉘ 還元事業の「ポイント付与」「口座充当」「引落相殺」「即時充当」の会計処理
㉙ 消費税の課税事業者とは?申告に必要な手続き。「消費税課税事業者届出書」の提出
㉛ 課税事業者になる方が有利な場合に提出します「消費税課税事業者選択届出書」
㉜ 「消費税簡易課税制度選択届出書」と「特例消費税簡易課税制度選択届出書」
㉟ 簡易課税制度適用事業者が免税事業者となった後、ふたたび課税事業者となった場合
㊱ 消費税の課税事業者選択について、提出した日から適用できるケース
㊳ 賃貸オフィスの「権利金」「更新料」「保証金」「敷金」の消費税の取扱いについて
㊴ 賃貸マンションを売却した際に、買主から受け取る固定資産税の消費税の取扱い
㊵ ビール券や商品券の消費税(課税・非課税・不課税)の取扱いの考え方
㊶ 認可外保育所の利用料について、消費税が非課税になるケースがあります
㊷ 基準期間の課税売上高1,000万円を超える事業主は、消費税の納税義務があります。その場合、今年の課税売上高がいくらかは関係ありません。
㊸ 課税期間開始後であっても課税事業者を選択することができます「新型コロナ特例」
㊹ 課税期間開始後であっても課税事業者の選択をやめることができます「新型コロナ特例」
㊺ 課税期間開始後であっても簡易課税制度を選択(または選択をやめる)ことができます~新型コロナなど災害により被害を受けた場合の特例
㊻ 新設法人などが調整対象固定資産を取得した場合、納税義務が免除になります~新型コロナ特例
㊼ 高額特定資産を取得した場合、特例対象者は納税義務が免除になります
㊽ 廃業後、個人事業者が新たな事業を開始した場合の納税義務の考え方
㊾ 相続で事業を引き継いだ場合の個人事業者の消費税納税義務について
㊿ 税基準期間の課税売上高。免点の1,000万円と比較する課税売上高に含めるもので注意するポイント
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