地域の実情に応じた地域包括ケアシステムの取り組みが必要 ~ 介護保険制度の見直しに関する意見 ~ 2040年問題⑲
2019年12月に開催された社会保障審議会・介護保険部会において、2040年を踏まえた2021年度の「介護保険制度改正」の考え方があきらかになっています。
介護保険制度見直しのポイントは次の5つです
Ⅰ 健康寿命の延伸(介護予防・地域づくりの推進)
Ⅱ 保険者機能の強化
Ⅲ 地域包括ケアシステムの推進
Ⅳ 認知症施策の総合的推進
Ⅴ 介護人材の確保と介護現場の革新
このうち
Ⅲの「地域包括ケアシステムの推進」とは、多様なニーズに対応した介護の提供・整備を次の視点で取り組むことです
■介護サービス基盤および高齢者向け住まい
■医療・介護の連携
今回は
「介護サービス基盤および高齢者向け住まい」について
を紹介します。
ポイントは次の3つです。
①地域の実情に応じた介護サービス基盤整備が必要です
■都市部と地方では地域特性が違います。高齢者人口や介護サービスのニーズを中長期的に見据えた計画的な整備が重要です。
■特養、老健、介護医療院、認知症高齢者グループホーム、訪問介護などのそれぞれの役割・機能を果たしつつ、連携を強化しながらの整備が必要です。
■高齢者向け住まい(有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅)の整備状況を踏まえた介護保険事業計画の策定が必要です。
■「介護離職ゼロ」の実現に向けた施設整備・在宅支援サービスの充実、介護付きホーム(特定施設入居者生活介護)も含めた基盤整備が重要です。
②「高齢者向け住まい」ついては次の視点から
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の質を確保するため、行政による現状把握と関与を強化します。
■都道府県から市町村への有料老人ホームに関する情報の通知し、市町村がこれらを把握するようにします。
■未届けの有料老人ホームへの対応、介護サービス利用の適正化を進めます。
■事業者に係る情報公表の取組を充実させます。
③高齢者の住まいと生活の一体的支援については次の視点から
■自宅と介護施設の中間的な住まい方の普及を図ります。
■生活面に困難を抱える高齢者に対して、生活困窮者施策とも連携した住まいと生活支援の一体的な取り組みを進めます。
(出所:社会保障審議会・介護保険部会資料 19/12/27)
「2040年問題」とは
高齢世代の高齢化、団塊ジュニアの高齢化(65歳以上)という人口構造の変化により、日本の社会に新たな問題が生じることです。
しかし、それを「問題」ととらえるか、「変化」ととらえるかで、モチベーションに違いが生まれます。
後者の立場で、積極的な考え方をしていきたと考えています。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
春の1日を元気でお過ごしください。
2040年問題
① 介護保険制度地域支援事業の「生活支援サービス」へのニーズの増加
② 介護サービスの利用者数は2040年度までに約1.5倍に増える見込です
③ 「ポスト2025年」2040年に向けて介護事業を考えるときの視点
④ 2040年に向けて介護事業を考えるときの視点「健康寿命の延伸」とは
⑤ 介護事業を考えるときの視点「医療・福祉サービスの改革」とは
⑥ 介護事業を考えるときの視点「健康寿命の延伸プラン」の内容とは
⑦ 生産性の向上を図るための「医療・福祉サービスの改革」の内容とは
⑧ 「2040年を見据えた社会保障の将来見通し」マンパワーシミュレーション
⑨ 介護ロボット開発等加速化事業と税制優遇措置(税額控除と固定資産税の特例)
⑩ 介護ロボットの導入による業務負担軽減と経営力向上計画の作成
⑪ 「管理者要件」主任ケアマネジャー以外も継続可能です。経過措置を6年間延長
⑬ 2021年度「介護保険制度改正の全体像」(介護保険制度の見直し関する意見)
⑭ 「一般介護予防事業の推進」~介護保険制度の見直し関する意見
⑮ 総合事業の効果的な推進 ~ 介護保険制度の見直し関する意見(介護保険部会)
⑰ 保険者(市町村)機能の強化を図るためのPDCAプロセスの推進
⑱ 保険者(市町村)機能の強化【調整交付金】【データ利活用の推進】
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火曜日は、介護事業に関する記事を紹介しています。
ブログ記事は
http://www.y-itax.com/category/kaigo/
介護職員等特定処遇改善加算(2019年10月実施)
③ 勤続10年以上の介護福祉士がいない「経験・技能のある介護職員」のルール
④ 勤続10年以上の介護福祉士がいない「経験・技能のある介護職員」のルール
⑦ 特定処遇改善加算と処遇改善加算を合計した上乗せ率、最上位20%
⑧ 改善計画書作成2つのポイント。「特定加算の見込額」と「賃金改善の見込額」
⑨ 改善計画書の作成ポイント「各々のグループの平均賃金改善額を算出」
⑩ 改善計画書の作成ポイント。3要件のうち「職場環境等要件」とは
⑬ 4月から“年5日の年次有給休暇取得の義務”をご存じですか
⑭ 2019年4月から「労働時間の状況の把握」が義務化されています
⑮ 「職場環境等要件」と介護プロフェッショナルキャリア段位制度
⑯ 特定加算(Ⅱ)の算定にあたっては介護福祉士の配置等要件は満たす必要はない
⑳ 事業所内で働く介護職員がすべて「経験・技能のある介護職員」である場合
㉑ 介護だけではなく、看護や障害福祉サービスの業務を兼業している職員がいる場合
2025年に向けた介護人材の確保~介護人材確保の具体的な方策
③ なぜ、介護職は働き続けるためのキャリアパスの構築ができないのか?
④ 介護職に必要なキャリアパスのキーワードは「多職種によるチームケアの推進」
⑨ 介護の在留資格。外国人の在留資格「特定技能」(介護)の創設
平成31年度の介護報酬改定(2019年10月実施)
② 高額対応投資
⑪ 新処遇改善加算の「10年以上8万円」と「事務所内での配分」の議論
⑬ 介護給付費分会での「新しい処遇改善加算の取得要件」についての意見
平成30年度
「有料老人ホームなど特定施設入居者生活介護」の介護報酬改定は次のとおりです。
① 「新しい住宅セーフティネット法」が10月25日から施行されています
④ 有料老人ホームなど基本報酬の引上げを抑え、医療連携に新加算
⑩ ショートステイ特定施設入居者生活介護の利用者数の上限見直し
⑫ スプリンクラー設置義務の経過措置は平成30年3月31日に終了
「通所介護」の重要事項は次のとおり。
⑤ 「栄養改善加算」外部との連携で管理栄養士を配置した場合にも算定可能
⑥ 共生型生活介護など介護と障害福祉の両方で共生型サービスが始まっています。
⑧ 障害福祉サービス事業所が要介護者にサービスを提供する場合
「認知症対応型共同生活介護」重要事項は次のとおり
「介護老人保健施設」重要事項は次のとおり
① 類型が大きく見直されました。在宅復帰・在宅療養支援等指標が導入。
② 介護老人保健施設の役割は在宅復帰・在宅療養支援。基本報酬体系が大幅に見直し
③ 在宅復帰率が低くても在宅復帰・在宅療養支援機能加算Ⅰを算定し「加算型」で増収
「訪問看護」重要事項は次のとおり
① 基本報酬の見直しで要支援者向けの報酬体系を新設。リハビリ職の訪問が報酬減。
② 訪問看護ステーションにおける理学療法士等による訪問の見直し
③ 中重度者対応やターミナルケア促進するため看取りや24時間対応を評価します
④ 複数名訪問加算〝複数名による訪問看護に係る加算の実施者の見直し〟
「居宅介護支援」重要事項は次のとおり
② 入院時情報連携加算(Ⅰ:月200単位、Ⅱ:月100単位)の見直し
③ ケアプラン初回作成の手間が評価された退院・退所加算の見直し
⑤ 改定の目玉 医療・介護連携を促進する観点で新設された特定事業所加算Ⅳ
⑥ 主任ケアマネジャーであることを管理者要件とする管理要件の見直し
「訪問介護サービス」重要事項は次のとおり
⑥ 訪問回数の多いケアプランは市町村に提出し、地域ケア会議で検討を義務付け。
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