プライベート用と事業用の混ざった支出のうち、いくらが必要経費で落とせるのか? ~ 確定申告で間違いやすい項目⑤
確定申告で間違いやすい項目をとりあげています。
今回は、年末の決算で帳簿を整理する際に
プライベート用と事業用の混ざった支出について、どの部分が必要経費になるのか?
その考え方を紹介します。
衣料費や食費などのプライベートの支出は、必要経費にはなりません
こうした支出を「家事費」といいます。
プライベート分と事業分の混ざった支出を「家事関連費」といいます
たとえば
①店舗兼住宅の地代家賃や火災保険料、修繕費などの支出
②自宅と仕事場兼用の水道料や電気料などの支出
家事関連費のうち、経費で落とせる(必要経費)となる部分の考え方は
「業務の遂行上必要である部分に相当する金額のみ」を必要経費に算入できます。
これでは具体的にはわかりにくいですよね。
もう少し、わかりやすくいうと
プライベート分と事業分との区分は、たとえば使用面積や保険金額、点灯時間などの適切な基準によって、按分(あんぶん)します。
たとえば、自宅と仕事場を兼用している場合
仕事で使っている床面積分を必要経費として計上できます。(按分します)。
2LDK・60㎡のうち、ひと部屋(20㎡)が仕事用であれば、1/3を経費にできます。
事業専用割合 20㎡/60㎡ =1/3 です。
したがって、自宅(賃貸のケース)の一部を事業用にした場合は、その家賃や共益費を事業用床面積の割合分を必要経費にします。
さきほどの例でいうと、家賃が12万円であれば、4万円分が必要経費になります
一方、たとえば持ち家で事業をする場合はどうでしょうか?
さきほどの考え方でいうと、賃貸と同じ考え方をします。
つまり、次のようなもののうち、事業用部分が必要経費になります。
■家屋の減価償却費
■住宅ローンの金利(元本は経費にはなりません)
■火災保険料、管理費、固定資産税など
ただし、住宅ローン控除を受けている場合、事業用割合が1/2を超えると、ローン控除の適用が受けられなくなります。
住宅ローン控除の適用要件のひとつは
「住宅の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住の用に供するもの」となっていますので。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
冬の1日を元気にお過ごしください。
確定申告で間違いやすい項目
① 妻が契約者になっている生命保険の保険料、生命保険料控除の対象となりますか?
② 事業を始めた個人が、青色事業専従者に給与を支払うこととなった時の手続き
③ 事業を始めた個人が、開業準備期間中に支出した費用(開業費)
④ 年末、年内に納品した分で未請求の売掛金の記帳を忘れずに【決算】
個人の確定申告について、次の記事を参考にしてください
木曜日の法人税の記事を掲載していましたが、しばらく確定申告の記事を掲載します。
創業者には、事業を着実に成長させるために、決算書の会計データを計器盤として利用することをおすすめしています。次のようなサービスを提供しております。
▶ 創業起業サポート 「創業者応援クラウド会計サービス」と「顧問相談クラウドサービス」
お伺いして、会計処理や税務の相談や提案などさせていただくサポートサービスを提供しております。
「土地の無償返還に関する届出書」とは何ですか?
② 土地の無償返還に関する届出書とは、借地権の認定課税を避ける方法です
③「土地の無償返還に関する届出書」が提出されている場合の借地権の評価
④ 土地の無償返還届出書が提出されている場合の課税関係のまとめ
⑤「土地の無償返還に関する届出書」を提出することができない場合
⑥ 土地賃貸借の同族関係者間(個人×法人)の地代課税の考え方
⑧ 借地上の「建物の取り壊し費用」は、借地権の取得価額に含めます
⑨ 無償で借地権を返還した場合(個人地主×法人借地人)の取扱い
⑩ 土地の無償返還に関する届出書を提出した後も、税法以外の法律に注意します
⑬ 貸し付けた土地に小規模宅地等の特例を適用した場合と適用できなかった場合
⑭ 小規模宅地の特例の適用受けることができる「特定同族会社事業用宅地等」とは
⑯ 小規模宅地等の特例を受ける「貸付事業用宅地等」の税額軽減の具体例
⑰ 個人の土地の上にある建物を、法人が保有する方式(建物保有方式)
⑱ 賃貸建物を法人に売却するとき、建物の時価と消費税に注意します
木曜日は「知っておきたい法人節税策の基礎知識」を載せています
・飲食費のうち、会議費・交際費・福利厚生費として認められるもの
・退職金が節税につながる三つのメリット。税制上大変優遇されています
・消費税、持ち帰り(テイクアウト)と店内飲食の税込価格を一律にする方法
・貸倒引当金~一定の要件をみたせば債権の50%を経費計上できます
・保険契約は出口を考える。解約時に保険金収入を退職金で打ち消す
・2年しばり(継続適用)の「消費税の選択届出書」には注意します
・消費税の課税売上割合が95%未満の場合は、納税額が増えます
・消費税「個別対応方式」がいいのか「一括比例配分方式」がいいのか?
・資格取得や免許取得などの研修費用や技能習得費は会社経費にします
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・法人税と所得税の税率の比較から、オーナー企業の役員報酬額を考えます
・従業員の退職金を事業年度ごとに損金にする「中小企業退職金共済」
・これからの長期平準定期保険の取扱いおよび改正後で全額損金算入のもの
・最高解約返戻率50%超の保険は、保険料の一部を資産計上します
・法人が支払う第三分野保険の保険料の取扱いが変更されています
・法人契約の個人年金保険の取扱い。資産になるケースと損金になるケース
同族会社とその役員間の税務ルール」を紹介しています。
http://www.y-itax.com/category/houjin/
あてはまる事例を参考にしてくださいね。
土地貸借の税務ルール
・「会社が、社長から土地を借りる」と税金の問題が発生します」はこちら(1/24)
・「会社が権利金を支払うケース」はこちら(1/31)
・「会社が相当の地代を支払うケース」はこちら(2/7)
・「権利金に代えて、相当の地代に満たない地代を支払うケース」はこちら(2/21)
・「無償返還に関する届出書を提出すると認定課税は行われません」はこちら(2/28)
土地売買の税務ルール
・「会社が社長から土地を買う。その時の時価をどう算定するか」はこちら(12/13)
・「会社が社長から土地を買う。社長と会社の税金はどうなりますか?」はこちら(12/20)
・「会社が、社長から低額で土地を買うと税金の問題が発生します」はこちら(12/27)
・「会社が、社長から高額で土地を買うと…」はこちら(1/3)
・「社長が、会社から低い価額で土地を買うと…」はこちら(1/10)
・「社長が、会社から時価より高い価額で土地を買うと…」とはこちら(1/17)
建物貸借の税務ルール
・「会社が社長から建物を借りる」はこちら(10/11)
・「会社が社長から建物を借りる、社長の税金」はこちら(10/18)
・「社長が会社から建物を借りる、家賃のルール」はこちら(10/25)
・「社長が会社から建物を借りる、低額家賃の場合」はこちら(11/1)
金銭貸借の税務ルール
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・「会社が社長からお金を借りる、無利息の場合」はこちら(11/22)
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