井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2019.10.05.Sat | 経理・会計

いつまで経っても回収されない売掛金。キャッシュフローを圧迫します ~ 中小企業の「決算書」の読み方入門⑨

 

経営者にとって必要な“会計”を紹介しています。

経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方を、経営者の方が会社の数字をざっくり理解して、融資や経営に活かせる会計の考え方を紹介していきます。

 

売掛金の中に、回収の見込みがないものがある場合

いつまで経っても回収されないので、ずっと現金以外の資産に計上されることとなります

 

したがって、売掛債権回転期間を引き延ばすことになりますので、資金繰りが厳しくなります。

それは、運転資金が不足する原因になります。

 

 

滞留債権による売掛債権回転期間の長期化ということをみていきます

 

ある会社の売掛金の回収期間を1.5月とします。(75÷50=1.5月)

つまり、売掛債権回転期間は1.5月となります。

 

 

 

《参照》売掛債権回転期間とは

売上が増加すると運転資金は不足します

 

しかし、回収の難しい売掛金がある場合(②欄)は、いつまで経っても資産に計上されたままキャッシュになりません。

上の図のように、売上減少時には

第6期(2.1月)→ 第7期(2.2月)→ 第8期(2.3月)のように売掛債権回転期間が長くなります。

 

ひらたくいうと、売掛金はお金を受け取れるという前提で資産に計上しているわけですが、お金をはらってくれないという状態になっているわけです。

これが運転資金の不足をもたらしている要因になっているわけです。

 

貸倒引当金の設定をして対応します

 

相手の都合(倒産や資金繰りの悪化など)によっては、キャッシュを回収できないリスクに備えるために貸倒引当金を設定することができます。

直接的にキャッシュフローの不足を解消するものではありませんが。

 

《参照》貸倒引当金とは

貸倒引当金一定の要件をみたせば債権の50%を経費計上できます

 

 

 

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

秋の1日を元気にお過ごしください。

ようやく秋らしくなってきましたね。

 

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「中小企業」決算書の読み方入門

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 売上が増加すると運転資金は不足します

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27 債務の計上はもれてしまいます。計上もれを防ぐための方法 

28 運転資金を算出するための計算ポイントと必要運転資金

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30 自社でやる借入金の3つのチェックポイント

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32 創業者の9割は決算書を見ていない。はじめての決算書6つのチェックポイント

33 「利益」と「借入限度額」の目安

34 つぶれない会社を決算書からチェックする3つのポイント

35 社長からの借入金はメリットになるときがあります

36 実態バランスシートで経営を把握します

37 月次試算表のチェック方法① 現預金の残高からチェックします

38 月次試算表のチェック方法② 次に利益剰余金と売掛金

39 月次試算表のチェック方法③ 棚卸資産と貸付金

40 月次試算表のチェック方法④ 負債科目の買掛金と未払金

41 月次試算表のチェック方法⑤  キャッシュフローをつかむ

42 月次試算表のチェック方法⑥  損益計算書のチェックポイント

43 月次試算表のチェック方法⑥ 損益計算書「売上」のチェックポイント

44 借入金の返済額のうち元金は、損益計算書に計上されません

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46 金融検査マニュアル別冊の「事例20」短期継続融資

47 短期継続融資が何ら問題ない事例

48 事業の変化を見るには、数字を見る以外にありません。年計表を活用します

49 販売費および一般管理費(販管費)の特徴と考え方

50 月次の貸借対照表の数字により経営の問題を発見する方法

51 会社の売上は「率」よりも「金額」が重要になります

52 粗利(あらり)とは売上総利益のことです

53 粗利率とは何ですか

 

銀行はいかに企業を評価するか?評価を上げて資金調達を有利にする方法

① 銀行は中小企業の評価を実体的な財務内容で判断します

 銀行は経営者と企業を一体として判断します

 金融機関が取引先の将来性を判断する際のポイント「技術力

 将来性を判断する際のポイント「販売力

 金融機関が取引先を判断する際のポイント「代表者個人の信用力

 経営改善に向けた取り組みが大切

 経営改善に向けた取り組みが高く評価されます

⑧ 今後の再建可能性を銀行が判断する際のポイント「本業の収益力

⑨ 「企業の返済能力」は重要な判断ポイント

⑩ 信用保証協会の保証により融資保全されている場合は条件変更が行いやすい

 金融検査マニュアルの廃止と健全性政策基本方針の策定

 経営改善計画の策定とその具体的な実行があれば、不良債権にはなりません

 大幅な赤字や債務超過でも、キャッシュフローの状況で判断します

 多額の代表者報酬で会社が赤字となっているケース

 家族の支援・資力は、企業の返済能力に含まれます

 債務超過でも商品実績や新規販売経路の開拓に見込がある中小企業は評価されます

 経営改善計画を策定していない場合でも、経営改善に向けた取り組みが評価されます

 外部要因にともなう一時的な影響による計画未達に対する評価とは

 設備投資をしたのに、運転資金で借り入れている場合

 貸出条件の変更を行っても不良債権にならない場合となる場合

㉑ 担保・保証で保全されている場合には、不良債権にはなりません

 

土曜日は「会計」を紹介しています。

ブログ記事はhttp://www.y-itax.com/category/keiri/

 

会計超理解ハンドブック(No1~No17)

① 会計の勉強を始めたが…

② 財務三表とは?

③ 損益計算書は5つの“利益”だけ覚えてください

④ 損益計算書は前期と比較する

 貸借対照表は三つの箱で理解する!

⑥ 貸借対照表は五つの箱で考える。

⑦ 貸借対照表で現金を増やす方法がわかる。 

⑧ キャッシュフロー計算書は資金繰り表です

 ⑨ 減価償却費って何ですか

 ⑩ 利益は出ているけれど、黒字倒産はなぜ起こる

⑪ 決算書はどう読むか?貸借対照表のチェックポイントは純資産です

⑫ 貸借対照表のチェックポイント「固定資産と純資産」です。

⑬ C/F計算書のチェックポイントは「営業キャッシュフロー」です

⑭ 貸借対照表は2期分ならべて比べる。  

⑮ 利益の増加とは、自力で資金調達していることと同じです。   

⑯ 毎月、試算表を作成して活用する!

⑰ 月次の試算表から、資金繰りを把握する方法

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計

・火曜日は「平成31年度介護報酬改定の重要事項」

・水曜日は「消費税」

・木曜日は「法人節税策の基礎知識

・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」

・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」

・日曜日はテーマを決めずに書いています

 

免責

ブログ記事は、投稿時点での税法等に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。

 

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