有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などの食事の提供は課税です ~ 消費税⑬
水曜日は消費税の記事を掲載します。
さきに結論を
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の食事は、消費時は課税
特養、老健、グループホーム、デイサービスなどの食事は、消費税は非課税です。
この結果は、次のような考え方からみちびかれます。
ざっくりと、消費税では原則として介護サービスは非課税です
つまり、消費税法別表第1第7号イで、介護保険法に基づく次のサービスが非課税取引を上げています。
■居宅介護サービス費の支給にかかる居宅サービス
■施設介護サービス費の支給にかかる居宅サービス
■その他これらにその他これらに類するものとして政令で定めるもの
<参考>消費税法 別表第1 第7号
七 次に掲げる資産の譲渡等
イ 介護保険法の規定に基づく居宅介護サービス費の支給に係る居宅サービス(訪問介護、訪問入浴介護その他の政令で定めるものに限る。)、施設介護サービス費の支給に係る施設サービス(政令で定めるものを除く。)その他これらに類するものとして政令で定めるもの
ただし、介護保険法施行規則第61条(同規則第84条も同じ)で「日常生活に要する費用」が規定されています
つまり、そこに規定されているものは消費税が非課税となります。
「日常生活に要する費用」とは
日常生活に要する費用とは、居宅サービスの区分に応じ、次の費用とする。
①通所介護および通所リハビリテーション
イ 食事の提供に要する費用
ロ おむつ代
ハ その他通所介護又は通所リハビリテーションにおいて提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの
②短期入所生活介護および短期入所療養介護
イ 食事の提供に要する費用
ロ 滞在に要する費用
ハ 理美容代
ニ その他短期入所生活介護又は短期入所療養介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの
③特定施設入居者生活介護
イ おむつ代
ロ その他特定施設入居者生活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの
「③の特定施設入居者生活介護」とは、いわゆる、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅をさします。
①と②には、「食事の提供に要する費用」が含まれていますが、「③の特定施設入居者生活介護」には、「食事の提供に要する費用」の規定がありません。
したがって、「食事の提供に要する費用」の規定がないため、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の食事は、消費税は課税となります。
介護保険法施行規則においては、「食事の提供に要する費用」と「日常生活においても通常必要となるものに係る費用」を区別して規定しています。
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