井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2018.10.17.Wed | 事業承継

「新事業承継税制」特例のポイント解説㉘ ~ 猶予が打ち切りとなった場合、猶予額に併せて利子税を納付しなければなりません

 

水曜日は「新事業承継税制」をわかりやすく紹介しています。

 

(出所:国税庁パンフレット)

 

 

納税猶予の期限が確定した場合には、納税猶予額に併せて利子税を納付します

 

納付するのは

納付 = 猶予税額(全部または一部) + 利子税

 

利子税の税率について

 

原則 : 年3.6%

特例 : 各年の特例基準割合が7.3%に満たない場合、次の算式で計算します。

3.6% × 特例基準割合 ÷ 7.3% = 0.1% 未満は切り捨て

 

平成30年の利子税は0.7%となります

 

3.6% × 1.6% ÷ 7.3% = 0.7%(0.1%未満は切り捨て)

※ 平成30年分の特例基準割合は1.6%です。

 

納税猶予期間が5年を超える場合には、特例承継期間(5年間)分の利子税は課されません

 

免除されるということです


 

猶予打ち切りとなった場合の納付額の計算は

 

■たとえば継続要件に満たさなくなり、25年目で猶予打ち切りとなった場合

猶予期間25年、納税猶予額5,000万円、利子税1%の場合

利子税の計算は、

5,000万円 × 1% ×(25年-5年)= 1,000万円です。

ということは

・猶予税額 5,000万円

・利子税  1,000万円

猶予打ち切りで合計6,000万円の負担が発生します

 

■特例承継期間に継続要件に満たさなくなり、4年で猶予打ち切りとなった場合

猶予期間4年、納税猶予額5,000万円、利子税1%の場合

利子税の計算は、

5,000万円 × 1% × 4年 = 200万円です。

ということは

・猶予税額 5,000万円

・利子税   200万円

猶予打ち切りで合計5,200万円の負担が発生します

 

継続要件を充たさなくなった場合、猶予打ち切りとなります。そうなると、利子税の負担と猶予税額の負担が同時に発生します。

猶予継続要件を充たすように、毎年、モニターをする必要があるわけです。

 

 

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変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

秋の1日を元気にお過ごしください。

 

「新事業承継税制」特例のポイント解説

① 平成30年1月1日からの贈与・相続について適用されます

② そもそも事業承継税制とはいったい何なのか?

 非上場株式等の贈与税等の納税猶予及び免除~新旧制度の比較

④ 納税猶予を受けるための手続(その1)~贈与税の申告まで

⑤ 非上場株式等の贈与税の納税猶予を受けるための手続(その2)~贈与税申告の後

⑥ 納税猶予を受けるための手続(その1)~相続税の申告まで

⑦ 納税猶予を受けるための手続(その2)~相続税申告の後

⑧ 新事業承継税制は中小企業の株式を贈与相続により移転する際に活用します

⑨ 新事業承継税制の利用により、いくら相続税が猶予・免税になるのか

 贈与税の納税猶予からはじめた場合の「新事業承継税制の全体像イメージ」

⑪ 贈与税の納税猶予からスタートした場合に先代経営者に相続が発生した時の取扱い

⑫ 【具体例】贈与者(先代経営者)に相続が発生した場合

⑬ 納税猶予が全額であっても株価対策は必要です

⑭ 後継者が第三者(親族外)の場合に注意したいこと

⑮ 先代経営者等の適用要件のポイント

⑯ 贈与にあたっては一定数以上の対象株式が必要です

⑰ 代表権がない先代経営者の配偶者が適用を受けられないケース

⑱ 先代経営者が持株会社の代表権を有したことがなかったケース

⑲ 後継者の適用要件について

⑳ 後継者の要件で気をつけたい2つのポイント

㉑ 承継会社の適用要件をざっくりと

 ㉒ 承継会社の要件は資産管理会社に該当しないこと

㉓ 承継会社の要件は資産運用型会社に該当しないこと

 持株会社でも納税猶予の対象会社になります

㉕ 子会社が上場企業や風俗営業会社等の場合は適用を受けられません

㉖ 担保の提供が必要です

㉗ 制度適用後の継続要件のポイント

 

事業承継・税理士の視点

① 相続と事業承継の相違はそもそも何か? 

② 事業承継に公的支援がされるのはなぜか?   

③ 「堀金箔粉」~京都老舗の事業承継のルールとは。   

④ 「誰に事業を承継させるのか?」~親族内承継、従業員承継、M&A  

 

 

「同族会社とその役員間の税務ルール」を紹介しています。

http://www.y-itax.com/category/houjin/

あてはまる事例を参考にしてくださいね。

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計

・火曜日は「平成30年度介護報酬改定の重要事項」

・水曜日は「新事業承継税制」特例のポイント解説

・木曜日は「法人節税策の基礎知識【創業者向け】

・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」

・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」

・日曜日は「贈与税をわかりやすく!」

 

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