「利益」と「借入限度額」の目安~経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方㉝
利益が出ていないと借入金は永遠に返せません。
利益は出ているが、その利益に対応した借入限度額の目安はいったいいくらなのか?
自社は銀行から借入が可能な財務状態であるかどうか?借入の能否は?
次の条件をすべて満たすことが必要です。
■連続して赤字ではない
■債務超過(純資産がマイナス)ではない
■未納の税金がない
次に「借り入れ月商倍率」で、現在の借入金残高の適否をみます
「借り入れ月商倍率」とは、言い換えれば、自社の債務返済能力をあらわしています。
借り入れ月商倍率 = 借入金 ÷ 月平均売上高
通常は4か月未満、6か月以内が要注意。12か月超えると危険です。
しかし、この指標ではあまりにもおおざっぱです。
この指標からは借入金の規模の適否しか、得られるものがありません。
では、利益(黒字)を前提として、どれぐらいの借入が適切(大丈夫)なのか?
たとえば日本政策金融公庫のHPの「事業用返済シミュレーション」を利用して、諸条件(借入条件、返済期間、金利)を入力して、毎年の返済元金を計算します。
算出した返済元金が、自社にとって必要な利益となります。
返済元金 = 必要な利益
が得られます(ざっくりと予測しますので減価償却費は除きます)。
■2,000万円の銀行借り入れをしたのであれば
約3百万円の利益が必要となります。
「うち元金」の欄の金額=「必要な利益」です。
■6,000万円の銀行借り入れをしたのであれば
約9百万円の利益が必要となります。
「うち元金」の欄の金額=「必要な利益」です。
「これぐらいの利益を出しておけば、銀行には大丈夫?」「借入金返済に必要な利益がわからず経営のコントロールに不安を感じる」などの創業者・経営者は、一度、試算されてはいかがでしょうか。
経営者は「お金の動きを通して会社の状態を把握し、経営をコントロールする」ことをおすすめします。
Every day is a new day!
秋の1日を元気にお過ごしください。
創業者、経営者には、事業を着実に成長させるために、決算書の会計データを計器盤として利用することをおすすめしています。
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経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方
③ 売上高はどう読むか?3~5年程度の推移の中で判断しましょう。
④ 売上総利益は率をチェックしましょう。大切なことが分かります。
⑤ 会計では売上原価と在庫はセットで考えます。在庫は要注意。
⑨ 本来の事業でどれだけ稼げているか?がわかるのが営業利益。
⑫ PLの中の5つの利益のうち、4つめの利益が税引前当期純利益
⑬ 5つめの利益が当期純利益。会社が1年間で得た最終的な利益です。
⑭ 貸借対照表の見方~お金の動かしやすいものから、上から順にならびます。
⑲ 販管費のうちの人件費。ポイントになるのは「役員報酬」です
㉒ 開業費などの繰延資産の考え方。繰延費用と考える方がわかりやすい。
㉓ 売掛金の回収サイトのチェックポイント。介護事業の回転月数は約2.5月。
㉕ 在庫の過大計上は資産が増えるわけですから「利益」が増えます。
㉜ 創業者の9割は決算書を見ていない。「はじめての決算書」6つのチェックポイント
土曜日は「会計」を紹介しています。
ブログ記事はhttp://www.y-itax.com/category/keiri/
会計超理解ハンドブック(No1~No17)
② 財務三表とは?
⑨ 減価償却費って何ですか?
⑪ 決算書はどう読むか?貸借対照表のチェックポイントは純資産です。
⑬ C/F計算書のチェックポイントは「営業キャッシュフロー」です。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」
・火曜日は「平成30年度介護報酬改定の重要事項」
・水曜日は「新事業承継税制特例のポイント解説」
・木曜日は「法人節税策の基礎知識【創業者向け】」
・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」
・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」
・日曜日は「贈与税をわかりやすく!」
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