e-Taxで電子納税を行った場合には領収書はありません! ~ 電子帳簿保存法改正[39]
今回は
e-Tax でダイレクト納付などの電子納税を行った場合にメッセージボックスに格納される受信通知は、電子取引データとして保存する必要がありますか?
を紹介します。
e-Taxでダイレクト納付など電子納税を行った場合
納税者のメッセージボックスに格納される受信通知(納付区分番号通知、納付完了通知)は、電子帳簿保存法が規定する電子取引の取引情報に当たりません。
したがって、保存義務はありません。
ダイレクト納付などの電子納税については
口座引き落しやATMの操作を通じて、納税者が日本銀行に直接納付する仕組みです。税務署は、納税者に対して「領収書」に相当する情報を交付する立場にありません。
したがって、税務署からの受信通知は
電子帳簿保存法が規定する電子取引の取引情報(取引に関して受領し、または交付する注文書、契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類に通常記載される事項)に係る電磁的記録にはあたりません。
保存義務はないのです。
一方、税務署の窓口で現金で納付した場合に受け取る領収証書は
領収の当事者である税務署から発行されたものであるため、領収証書は、税法上保存する必要があります。
電子納税であっても、銀行のATMで納付を行った場合
ATMから出力される紙の明細書に、領収に関する取引情報の記載がある場合には、その明細書(紙)は税法上保存する必要があります。
しかし、税金の領収書が必要な場合が限られていると思います。
過去の経験からは、領収書が融資の際や給付金申請などに必要になる場合がありましたが、それよりは納税証明書を求められる方が多いと思います。
納税証明書が必要になる場合とは、たとえば借入の際に税金の滞納がないことを証明するためや官公庁が行う事業の入札や指定管理者制度で応募する際に必要となります。
(出所:「電子帳簿保存法一問一答 電子取引関係」令和4年6月 国税庁)
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