従業員が会社の経費を立て替えたあと、その従業員が支払先から領収書を電子データで受け取った場合 ~ 電子帳簿保存法改正[13]
今回は
従業員が会社の経費を立て替えたあと、従業員が支払先から領収書を電子データで受領した場合
を紹介します。
会社の電子取引に該当します
従業員が支払先から電子データにより領収書を受け取る行為が、会社の行為として行われるときは、会社の電子取引に該当します。
そのため、これらの電子データは
従業員から集約し、会社として取りまとめて保存し、管理することが望ましいです。
一定の間、従業員のパソコンやスマートフォンなどに保存しておきつつ、会社としても日付、金額、取引先の検索条件に紐づく形でその保存状況を管理しておくことも認められます。
なお、この場合においても一定のルールにより保存することが必要です
<参考>
個人事業主や法人のすべての方に対応が必要となる電子取引データの保存方法について
つまり「税務調査の際に」
従業員が保存する電子データは、税務職員の求めに応じて提出する対応ができるような体制を整えておく必要があります。
また、電子データを検索して表示するときは、整然とした形式および明瞭な状態で、速やかに出力することができるように管理しておく必要があります
税務調査の際に保存データの検索を行うに当たって特段の措置が取られておらず、整然とした形式および明瞭な状態で、速やかに出力することができないような場合は
会社として、電子データは適正に保存していたものとは認めらません。
(出所:電子帳簿保存法一問一答 電子取引関係 令和3年7月)
【電子帳簿保存法改正の記事】
1 電子帳簿保存法の改正により「スキャナ保存」に関する要件が緩和されます。「タイムスタンプ付与が不要」のクラウドとは
2 電子データが保存書類と認められるためには、訂正削除の防止の事務処理規程の備え付けが現実的?
3 事業を営んでいる個人事業主です。取引先から電子メールにPDFの請求書が添付されて送付されます。改正後はどのように保存すればよいですか?
4 電子取引の保存要件のうち、訂正削除の防止に関する事務処理規程とはどういうものか?
5 電子取引をおこなった取引情報を電子データとして保存するとき、どのような保存方法が認められるでしょうか?
6 個人事業主や法人のすべての方に対応が必要となる電子取引データの保存方法について
7 個人事業主が訂正削除の防止に関する事務処理規程を定める場合の対応
8 電子取引で受け取った電子データについて、同じ内容のものを書面でも受け取った場合
9 改正により法人も個人事業主も義務化されるポイントはひとつ。「データで受け取ったものはデータで保存しなければならない」
10 データの電磁的記録保存の際の検索機能とその要否について
11 電子取引のデータ保存義務化について2年の猶予が設けられます
12 PayPayなどのスマホアプリによる決済。アプリ提供事業者からの受ける利用明細などは電子取引に該当します
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