返信用封筒に貼付した郵便切手は仕入税額控除の適用はありますか? ~ インボイス制度 消費税[626]
消費税の記事を掲載します。
帳簿のみの保存で仕入税額控除を行うこととして問題ありません
たとえば
Q:
1 取引先に書類を送付しその控えを返信用封筒で当社に送り返してもらうこととしています。
2 この際、封筒に同封する返信用封筒に郵便切手をあらかじめ貼付しています。この郵便切手により返送を受けるという引換給付についても仕入税額控除を行ってよいでしょうか?
A:
1 郵便切手類は、購入時においては原則として、課税仕入れには該当せず、役務または物品の引換給付を受けた時にその引換給付を受けた事業者の課税仕入れとなります。
2 インボイス制度においては、仕入税額控除の適用を受けるためには、原則としてインボイスの保存が必要となります。
郵便切手類のみを対価とする郵便ポスト等への投函による郵便サービスは、インボイスの交付義務が免除されており、買手においては、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除の適用を受けることができます。
3 この点、ご質問のように、返信用封筒に貼付された郵便切手類(自らが購入した郵便切手類)により返送を受けるのであれば、郵便切手類のみを対価とする郵便ポスト等への投函による郵便サー ビスを受けたものとして、帳簿のみの保存で仕入税額控除を行うこととして問題ありません。
4 この場合、当該郵便切手類の購入時に仕入税額控除を行うことも可能ですが、その後返送を受けないことが明らかとなった際には、その明らかとなった課税期間において、仕入控除税額を調整することとして差し支えありません。
<参考>
消費税法基本通達11-3-7
(郵便切手類又は物品切手等の引換給付に係る課税仕入れの時期)
「法別表第2第4号イ又はハ《郵便切手類等の非課税》に規定する郵便切手類又は物品切手等は、購入時においては課税仕入れには該当せず、役務又は物品の引換給付を受けた時に当該引換給付を受けた事業者の課税仕入れとなるのであるから留意する。
ただし、次の場合において、郵便切手類又は物品切手等(自ら引換給付を受けるものに限る。)を購入した事業者が、継続して当該郵便切手類又は物品切手等の対価を支払った日の属する課税期間の課税仕入れとしているときは、これを認める。
(1) 当該郵便切手類の引換給付に係る課税仕入れが、規則第26条の6第2号《適格請求書等の交付が著しく困難な課税資産の譲渡等》に規定する郵便の役務及び貨物の運送に係る課税仕入れに該当する場合
(2) 当該物品切手等の引換給付に係る課税仕入れが、令第49条第1項第1号ロ《課税仕入れ等の税額の控除に係る帳簿等の記載事項等》に規定する課税仕入れに該当する場合」
(出所:インボイスQ&A 問106-2)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
立冬の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
トップ画像は、片山町4丁目のCAGOMさんのお弁当です。インスタグラムより。
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