インボイスの端数処理のルール。普通は切捨てにします!~ インボイス制度 消費税[603]
消費税の記事を掲載します。
消費税額の端数処理は1円単位で、切上げ、切捨て、四捨五入のどれでもよいことになっていますが、普通は切捨てにします
を紹介します。
たとえば
Q:
1 インボイスには、 税率ごとに区分した消費税額等の記載が必要です。
2 消費税額等を計算する際の1円未満の端数処理はどうすればよいのでしょうか?
A:
インボイスの記載事項である消費税額等に1円未満の端数が生じる場合は
ひとつのインボイスにつき、税率ごとに1回の端数処理を行う必要があります。
切上げ、切捨て、四捨五入などの端数処理の方法については、任意の方法とすることができます 。
商品ごとの端数処理はできません
ひとつのインボイスに記載されている個々の商品ごとに消費税額等を計算し、1円未満の端数処理を行い、その合計額を消費税額等として記載することは認められません。
インボイス上の端数処理は次のようなイメージです
<参考1>
→ 端数処理はなぜ1インボイスごとに1回なのか? ~ インボイス制度 消費税[312]
<参考2>
消費税法施行令第70条の10
(適格請求書に記載すべき消費税額等の計算)
「法第57条の4第1項第5号に規定する政令で定める方法は、次の各号に掲げる方法のいずれかとする。この場合において、当該各号に掲げる方法により算出した金額に一円未満の端数が生じたときは、当該端数を処理するものとする。
一 法第57条の4第1項第4号に規定する課税資産の譲渡等に係る税抜価額を税率の異なるごとに区分して合計した金額に100分の10(当該合計した金額が軽減対象課税資産の譲渡等に係るものである場合には、100分の8)を乗じて算出する方法
二 法第57条の4第1項第4号に規定する課税資産の譲渡等に係る税込価額を税率の異なるごとに区分して合計した金額に110分の10(当該合計した金額が軽減対象課税資産の譲渡等に係るものである場合には、108分の8)を乗じて算出する方法」
消費税法基本通達1-8-15
(適格請求書に記載すべき消費税額等の計算に係る端数処理の単位)
「適格請求書発行事業者が適格請求書に記載すべき消費税額等は、令第70条の10《適格請求書に記載すべき消費税額等の計算》に規定する方法により、課税資産の譲渡等に係る税抜価額又は税込価額を税率の異なるごとに区分して合計した金額を基礎として算出し、当該算出した金額の1円未満の端数を処理することとなるのであるから、当該消費税額等の1円未満の端数処理は、一の適格請求書につき、税率の異なるごとにそれぞれ1回となることに留意する。
(注) 複数の商品の販売につき、一の適格請求書を交付する場合において、一の商品ごとに端数処理をした上でこれを合計した金額を適格請求書に記載すべき消費税額等とすることはできない。」
(出所:インボイス制度に関するQ&A 問57)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
白露の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
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