井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2024.07.16.Tue | 消費税

インボイス登録の経過措置の適用を受けた場合、調整対象固定資産の3年縛りは適用ありません ~ インボイス制度 消費税[572]





消費税の記事を掲載します。





課税事業者選択届出書を出さずにインボイス登録申請書で登録している場合、3年縛りの適用はありません





を紹介します。






調整対象固定資産を取得した場合の3年縛りとは



「消費税課税事業者選択届出書」を提出した事業者が、課税事業者となった課税期間の初日から2年を経過する日までの間に開始した各課税期間中に、調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合、調整対象固定資産の仕入れ等を行った課税期間の初日から3年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ「消費税課税事業者選択不適用届出書」の提出(この3年を経過する日の属する課税期間までの期間、免税事業者になること)はできません。

また、この3年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ「消費税簡易課税制度選択届出書」の提出はできません。



調整対象固定資産とは



一の取引単位につき、課税仕入れ等に係る支払対価の額(税抜き)が100万円以上の建物およびその附属設備、構築物、機械および装置、船舶、航空機、車両運搬具、工具、器具および備品、鉱業権などの資産で棚卸資産以外のものをいいます。




次のようなイメージです




X1.4.1以後に課税事業者となることを選択した法人が、課税事業者となった1期目に調整対象固定資産を取得した場合(事業年度が1年の3月末決算法人)







※1 届出書とは「消費税簡易課税制度選択届出書」および「消費税課税事業者選択不適用届出書」をいいます。

※2 「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出した場合のX5年3月期の納税義務は基準期間の課税売上高及び特定期間の課税売上高等で判定します。






一方、インボイス登録の経過措置とは




「インボイス登録申請書のみ提出。消費税課税事業者選択届出書は不要」というものです。


つまり、令和5年10月1日から令和11年9月30日までの日の属する課税期間中は経過措置があります。


令和5年10月1日後に登録を受ける場合には、インボイス発行事業者の登録申請書に登録希望日(提出日から15日以降の登録を受ける日として事業者が希望する日)を記載することで、その登録希望日から課税事業者となる経過措置が設けられています。



この場合、課税選択届出書を提出する必要はありません。



したがって



このインボイス登録の経過措置を使って、課税事業者選択届出書を提出していなければ、調整対象固定資産を取得した場合の3年縛りの適用はありません。







(出所:国税庁リーフレット「納税義務の特例」)









「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」

(ピーター F.ドラッカー)

小暑の1日、朗らかにお過ごしくださいね。







【編集後記】


今日、K信用金庫さんの担当者Nさんとお話をしました。

融資から、ビジネスマッチング、人材バンク、クラウドファンディングなど支援の分野を広げられています。

金融業プラスサービス業に進化されていることを実感しました。感心しました。



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また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。

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