免税事業者がインボイス発行登録事業者に登録した場合に、忘れてはいけない3つの特例(経過措置)について ~ インボイス制度 消費税[455]
消費税の記事を掲載します。
3つの特例とは、①「2割特例」②「課税事業者選択届出書の提出不要の特例」③「簡易課税制度選択届出書の提出時期の特例」です
を紹介します。
① 2割特例。小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置
免税事業者からインボイス発行事業者として課税事業者になった方は納税額を売上税額の2割とすることができます。
<参考>「2割特例」とは?次の記事のとおりです
→ 「2割特例」を選択する場合の考え方。消費税を受け取っていた免税事業者であればコストが1.8%増加します
→ インボイス制度の開始から3年間。納税額を売上税額の2割とする「2割特例」
② 課税事業者選択届出書の提出不要の特例(経過措置)とは
原則として、免税事業者がインボイス発行事業者の登録を受けるためには、課税事業者選択届出書を提出して課税事業者を選択する必要があります。
しかし、次の特例があります。
インボイス制度の開始から令和11年9月30日までの期間は、課税事業者選択届出書を提出することなく、インボイス登録申請書の提出によって課税事業者となりインボイス発行事業者となる経過措置です。
一方、免税事業者のインボイス登録日で「2年縛り」に違いが生じます。注意します。
「2年縛り」とは、登録開始日から 2 年を経過する日の属する課税期間までの間は、継続して課税事業者として申告しなければならないというルールです。
<参考>「2年縛り」とは?次の記事のとおりです
→ 免税事業者のインボイス登録日で「2年縛り」に違いが生じます
→ 課税期間の途中からインボイス発行事業者の登録ができます。ただし2年縛りに注意します
③ 簡易課税制度選択届出書の提出時期の特例(経過措置)とは
「2割特例」の適用を受けた課税期間の翌課税期間中に、その課税期間から簡易課税制度の適用を受ける旨を記載した「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した場合には、その課税期間の初日の前日に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出したものとみなされます。
つまり、提出した日の属する課税期間から簡易課税制度を適用することができるという特例です。
<参考>
→ 「2割特例」適用の事業者は、消費税簡易課税制度選択届出書の提出の特例があります
→ 「2割特例」と簡易課税制度選択届出書の届出時期の特例について
こうしてみるとインボイス制度の始まりとともに、消費税はますます難解になってきたと思います。
税理士の上杉秀文氏は、著書で次のとおり述べておられます。
「インボイス制度の導入は基本部分を改めるもので、枝番の法律条文が著しく増加し、本則の規定と附則の規定が併存し、その適用時期が異なるなど、消費税法は最も判断な困難な税法になってきていると思われます。」
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
秋の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
ブログは、曜日によりテーマを決めて書いておりましたが、現在はインボイスなど消費税の記事を取り上げて、月曜日~金曜日に記事を書いております。
・「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」
免責
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また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。
本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。