委託販売における総額処理と純額処理と「インボイスの保存」について ~ インボイス制度 消費税[343]
消費税の記事を掲載します。
今回は
そもそも委託販売とは自社の商品などの販売を、手数料を支払い他人に委託することをいいます
を紹介します。
販売業務を委託した人を委託者、委託された人は受託者といいます。
受託者は、販売業務に関する手数料を報酬として受け取ります。
委託者側の取り扱いは次のとおりです
① 原則は「総額処理」です
受託者が委託商品を譲渡したことに伴い収受したまたは収受すべき金額を、委託者における売上高とします。
② 例外として「純額処理」です
その資産の販売金額から受託者に支払う委託販売手数料を控除した残額を委託者における売上高とします。
ただし、その課税期間中に行った委託販売等のすべてについてこの方法を採用しなければなりません。
つまり、委託者側は原則が「総額処理」、例外として「純額処理」です。
受託者の取り扱いは次のとおりです
① 原則は「純額処理」です
委託者から受ける委託販売手数料が売上高となります。
② 例外として「総額処理」です
委託された商品の販売金額を課税売上高として、委託者に支払う金額を課税仕入高とします。
ただし、委託販売の資産の譲渡が非課税の対象とされるものである場合は、適用できません。
具体的には次のようになります
たとえば、受託者の販売金額が1,000円、販売手数料が100円の場合は
軽減税率対象の商品(8%)の委託販売については注意します。
受託者の販売手数料に対して10%の標準税率が適用されますので、委託者側の「② 例外(純額処理)」と受託者側の「② 例外(総額処理)」は採用できません。
委託者ではインボイスの保存は
原則の総額処理、例外の純額処理とも、受託者が交付する課税仕入高100のインボイスの保存が必要です。
受託者ではインボイスの保存は
例外の総額処理である課税仕入高900はインボイスの保存は不要です。
(出所:インボイスに関するQ&A 令和4年4月改訂 問106)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
春の1日、元気にお過ごしくださいね!
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