免税事業者である不動産賃貸業者が消費税相当額を受け取っている場合、インボイスの登録を検討します ~ インボイス制度 消費税[163]
インボイス制度の記事を掲載します。
今回は
こうした場合は、インボイスの登録申請をして簡易課税制度の適用を受けることを検討します
紹介します。
免税事業者である不動産賃貸業の方のケースで
たとえば、居住用の物件(マンション)で、家賃が年間で1,000万円ぐらいあり、一方で店舗、事務所、駐車場については数百万円で免税事業者の方のうち、店舗や事務所の家賃には消費税を上乗せしてケースです。
インボイスが導入されると
従来と同じく、店舗や事務所の家賃に消費税を上乗せするときは、インボイスの登録(適格請求書発行事業者の登録)をしないと、買い手側に消費税を請求する根拠がありません。
ただし、不動産賃貸業者の必要経費については
減価償却費、固定資産税、借入金の支払利子など消費税の課税されないものがほとんどです。
こうした状況を考慮すると
あえて課税事業者となって簡易課税を選択する方法があります。
というのは、簡易課税制度の適用を受けることにより、40%のみなし仕入率を適用することができるからです
不動産業は第6種事業に該当し、みなし仕入率は40%です。
たとえば、テナントから店舗家賃20万円、消費税2万円を受け取っている免税事業者のケースでいえば
インボイス導入後、インボイスの登録(適格請求書発行事業者の登録)をしないと消費税2万円を請求することは困難です。手取りは20万円。
一方、インボイスの登録をして、簡易課税制度の適用を受けると、2万円-2万円×40%=1.2万円の消費税を納付しますが、手取り家賃は208,000円になります。
手元に8,000円が残ります。
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する」
(ピーター F.ドラッカー)
春の1日を元気にお過ごしくださいね。
[編集後記]
木曜日の「贈与や相続・譲渡など資産税」はお休みしました。
トップ画像は、La famille Morinagaの「春」の坪庭です。
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