お客さんがインボイスを受け取らなかったときは、どうします? ~ インボイス制度 消費税[157]
インボイス制度の記事を掲載します。
今回は
お客さんがインボイスを受け取らなかったときは。交付がないので売上税額の積上げ計算できない?
紹介します。
スーパーマーケットなどで
お客さんに渡した適格請求書や適格簡易請求書の写しを保存している場合には、売上税額の積上げ計算をすることができます。
たとえば
スーパーで商品を販売した際に、お客さん対して適格簡易請求書であるレシートを交付しようとしたところ、お客さんがこれを受け取らなかった場合は、交付がないとして売上税額の積上げ計算はできないのでしょうか。
インボイスにおける売上税額の計算方法は
原則の割戻し計算のほか、相手方に交付した適格請求書などの写しを保存している場合に、そこに記載された税率ごとの消費税額等の合計額に100分の78 を掛けて算出した金額を売上税額とする積上げ計算が認められています。
適格請求書を交付しようとしたものの顧客が受け取らなかったような場合や交付を求められたとき以外レシートを出力していない場合
適格請求書発行事業者においては、適格請求書などの写しを保存しておけば、「交付した適格請求書等の写しの保存」があるものとして、売上税額の積上げ計算を行って問題ありません。
つまり、お客さんが受け取ろうがうけとらなかろうが、レシートに税額が記載してあるような場合は、これを積上げて計算できます。
次のとおりインボイスは写しの保存が要件となっています
<参考> 適格請求書等の写しの範囲 Q&A61
「適格請求書発行事業者には、交付した適格請求書の写し及び提供した適格請求書に係る電磁的記録の保存義務があります(新消法 57 の4⑥)。『交付した適格請求書の写し』とは、交付した書類そのものを複写したものに限らず、その適格請求書の記載事項が確認できる程度の記載がされているものもこれに含まれますので、例えば、適格簡易請求書に係るレジのジャーナル、複数の適格請求書の記載事項に係る一覧表や明細表などの保存があれば足りることとなります。」
(出所:消費税の適格請求書等保存方式に関するQ&A 89 )
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する」
(ピーター F.ドラッカー)
冬の1日を元気にお過ごしくださいね。
[編集後記]
水曜日の「個人の税金」はおやすみしました。
画像は、吹田市江坂に設置されている吹田税務署の確定申告会場です。
今朝、所用でとなりのビルに行きましたが、会場前は混雑している様子ではなかったですね。
コロナの影響や申告期限延長の影響を受けているようです。
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