インボイス制度で何か変わるのか?売上税額と仕入税額の計算は、「積上げ計算」または「割戻し計算」を選択することができます ~ 消費税[101]
火曜日は消費税の記事を掲載します。
今回は
売上税額と仕入税額の計算は、「積上げ計算」または「割戻し計算」を選択することができます
を紹介します。
適格請求書等保存方式(インボイス制度)は
令和5年10月1日に始まります。
インボイス制度では次の6点が変わります(ざっくりと)
① 請求書に記載する事項が変わります。
② 適格請求書は登録を受けた事業者のみが交付できます。
③ 登録を受けた事業者には適格請求書を交付する義務が生じます。
④ 仕入税額控除の適用を受けるためには適格請求書等の保存が必要となります。
⑤ 税額計算の方法が変わります。
⑥ 登録には申請が必要です。
売上について「積上げ計算」は認められていませんでしたが令和5年10月1日以降「積上げ計算」または「割戻し計算」を選択することができます。
「積上げ計算」とは
適格請求書に記載のある消費税等を積上げて計算する方法です。
つまり、一取引(一会計)ごとの仕訳入力の際に計上した「仮受消費税等」や「仮払消費税等」の合計をもとに算出する方法です。
「割戻し計算」とは
適用税率ごとの取引総額を割戻して計算する方法です。
つまり、年間の税込総額から一括して税抜金額を割り戻し、申告税額を算出する方法です。
自由に選択できるわけではありません。ポイントが2つあります。次のとおりです
① 売上税額を「積上げ計算」した場合、仕入税額も積上げ計算しなければなりません。
つまり、売上税額を「積上げ計算」した場合、仕入税額を「割戻し計算」することはできません。
② 売上税額について、「積上げ計算」を選択できるのは、適格請求書発行事業者に限られます。
なぜならば、適格簡易請求書の記載事項は、「適用税率または税率ごとに区分した消費税額等」であるため、「適用税率」のみを記載して交付する場合には、税率ごとの消費税額等の記載がないため、積上げ計算を行うことはできないからです。
<参考>
(出所:国税庁「適格請求書等保存方式の概要 令和2年6月」)
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
梅雨の1日を朗らかににお過ごしください。
【編集後記】
テレワークをしている次女がつくったランチだそうです。
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