井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2021.05.12.Wed | 消費税

インボイス制度で何か変わるのか?「仕入税額控除の要件」買い手側が気をつけるべき点 ~ 消費税[100]



消費税の記事を掲載します。



今回は




インボイス制度で何か変わるのか?「請求書なしの課税仕入れの金額3万円未満の取り扱い」や「追記による補正は認められません」




を紹介します。


適格請求書等保存方式(インボイス制度)は




令和5年10月1日に始まります。


インボイス制度では次の6点が変わります(ざっくりと)




① 請求書に記載する事項が変わります。

② 適格請求書は登録を受けた事業者のみが交付できます。

③ 登録を受けた事業者には適格請求書を交付する義務が生じます。 

④ 仕入税額控除の適用を受けるためには適格請求書等の保存が必要となります。

⑤ 税額計算の方法が変わります。 

⑥ 登録には申請が必要です。


インボイス導入後、消費税の仕入税額控除を受けるための要件は次の2つです


① 一定の事項を記載した帳簿および請求書等の保存が仕入税額控除の要件となります。

② 免税事業者や消費者など、適格請求書発行事業者以外の者から行った課税仕入は、原則として仕入税額控除の適用を受けることができません。


仕入税額控除の要件として保存が必要となる請求書とは、次のものです


① 売手が交付する適格請求書または適格簡易請求書

② 買手が作成する仕入明細書(適格請求書の記載事項が記載されており、相手方の確認を受けたもの)

③ 卸売市場において委託を受けて卸売の業務として行われる生鮮食料品等の譲渡について、受託者から交付を受ける一定の書類

④ 農業協同組合などが委託を受けて行う農林水産物の譲渡について、受託者から交付を受ける一定の書類

⑤ ①から④の書類に係る電磁的記録


一方、帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合があります


請求書等の交付を受けることが困難であるなどの理由により、次の取引については、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。

① 3万円未満の公共交通機関による旅客の運送

② 適格簡易請求書の記載事項(取引年月日を除きます。)が記載されている入場券等が使用の際に回収される取引(①に該当するものを除きます。)たとえば、特急券などがこれに該当します。

③ 古物営業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの古物(古物営業を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入

④ 質屋を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの質物(質屋を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の取得

⑤ 宅地建物取引業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの建物(宅地建物取引業を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入

⑥ 適格請求書発行事業者でない者からの再生資源および再生部品(購入者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入

⑦ 適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の自動販売機および自動サービス機からの商品の購入

⑧ 適格請求書の交付義務が免除される郵便切手類のみを対価とする郵便・貨物サービス(郵便ポストに差し出されたものに限ります。)

⑨ 従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当および通勤手当)


現行と大きく変更される点は次の2点です


① 請求書なしの課税仕入れの金額3万円未満の取り扱いについて


現行では「3万円未満の課税仕入れ」および「請求書の交付を受けなかったことにつきやむを得ない理由があるとき」は、一定の事項を記載した帳簿の保存のみで仕入税額控除が認められます。

しかし、インボイス導入後はこの規定は廃止されます。


② 追記による補正は認められません


現行では、仕入先から交付された請求書に「軽減税率の対象品目である旨」や「税率ごとに区分した税込対価の額」の記載がないときは、これらの項目に限って、交付を受けた事業者自らが、その取引の事実に基づき追記することができます。

しかし、インボイス導入後は、このような追記ができません。




(出所:適格請求書等保存方式に関するQ&A 令和2年9月改訂版)







変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!


春の1日を元気にお過ごしください。





画像は、マロニー株式会社の本社・工場です。

マロニーの本社は、吹田市を流れる神埼川の近くにあります。





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