請求書に登録番号の記載を追加すれば、納品書と請求書をあわせて適格請求書の記載事項を満たす場合 ~ 消費税[96]
消費税の記事を掲載します。
今回は
複数書類で適格請求書の記載事項を満たす場合の消費税の取り扱いについて
を紹介します。
今後、導入予定の適格請求書等保存方式(インボイス制度)で次の6点が変わります(ざっくりと)
① 請求書に記載する事項が変わります。
② 適格請求書は登録を受けた事業者のみが交付できます。
③ 登録を受けた事業者には適格請求書を交付する義務が生じます。
④ 仕入税額控除の適用を受けるためには適格請求書等の保存が必要となります。
⑤ 税額計算の方法が変わります。
⑥ 登録には申請が必要です。
適格請求書等保存方式(インボイス制度)の導入時期は
令和5年10月1日に始まります。
適格請求書の記載事項は次のとおりです
複数書類で適格請求書の記載事項を満たす場合とは
たとえば
現在、A㈱は商品の納品の都度、取引先に納品書を交付しています。納品書には、A㈱の名称、商品名、納品書ごとの合計金額を記載しています。
A㈱はインボイスが導入される時期に合わせて、次のように記載事項を追加しますと、納品書と請求書を合わせて適格請求書の記載事項を満たすことになります。
① 納品書に税率ごとに区分して合計した税込価額、適用税率と納品書ごとに計算した消費税額等の記載を追加します。
② 請求書に登録番号の記載を追加します。
次のような納品書と請求書です。
<参考>
インボイス通達3-1
「適格請求書とは、必要な事項が記載された請求書、納品書等の書類をいいますが、一の書類のみで全ての記載事項を満たす必要はなく、交付された複数の書類相互の関連が明確であり、適格請求書の交付対象となる取引内容を正確に認識できる方法(例えば、請求書に納品書番号を記載する方法など)で交付されていれば、これら複数の書類に記載された事項により適格請求書の記載事項を満たすことができます。」
A㈱の場合、消費税の端数処理は
納品書に「税率ごとに区分した消費税額等」を記載するため、納品書につき税率ごとに1回の端数処理を行うこととなります。
(出所:国税庁「適格請求書等保存方式(インボイス制度)の概要 令和2年6月」)
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