個人事業者の基準期間における課税売上高の算定は、事業ごとではなく事業者単位で判定します ~ 消費税[85]
消費税の記事を掲載します。
今回は
個人の場合、事業全体の課税資産の譲渡等の対価の額の合計額により基準期間における課税売上高を算定します
を紹介します。
納税義務の免除とは
消費税では、その課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます。
この納税の義務が免除される事業者を免税事業者といいます。
個人事業者の基準期間とは
免税事業者となるか否かを判定する基準期間における課税売上高とは、個人事業者の場合は前々年の課税売上高のことをいいます。
個人事業者の場合、基準期間における課税売上高は事業者単位で計算します
たとえば、事業として食料品の販売(小売業)を行っている個人事業者が不動産賃貸業を行っているような場合は、「事業所得に関する納税義務」、「不動産所得に関する納税義務」というように考えるのではありません。
各々の業種の課税売上の総合計で、納税義務の有無を判定することになります。
<参考>
消費税法基本通達 1-4-4
基準期間における課税売上高の算定単位
「基準期間における課税売上高は事業者単位で算定するのであるから、例えば、事業として食料品の販売を行っている事業者がその有する建物を事務所用として賃貸する場合のように、一の事業者が異なる種類の事業を行う場合又は2以上の事業所を有している場合であっても、それらの事業又は事業所における課税資産の譲渡等の対価の額の合計額により基準期間における課税売上高を算定することに留意する。」
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