仕入税額控除の対象外となった「居住用賃貸建物」の消費税は控除対象外消費額等に該当します ~ 消費税[75]
水曜日は消費税の記事を掲載します。
今回は
仕入税額控除の対象外となった「居住用賃貸建物」の消費税は控除対象外消費額等になります
を紹介します。
そもそも控除対象外消費額等とは
税抜経理方式を採用する場合、仮受消費税と仮払消費税との差額が納付すべき消費税の額または還付を受ける消費税の額になります。
しかし
課税期間における課税売上高が5億円超または課税売上割合が95%未満の場合など、課税仕入れ等の税額の全額が仕入税額控除の対象とならない場合があります。
こうした場合に、仕入税額控除の対象とならない部分の税額が残ります。
具体的には、たとえば
税抜経理方式を採用している原則課税適用事業者の課税売上割合が70%で、一括比例配分方式を適用したとき
仮払消費税等の70%だけが税額控除の対象となります。
残額の30%は控除されずに残ってしまいます。この残った税額を「控除対象外消費税額等」といいます。
ということは
次のいずれかの場合は「控除対象外消費税額等」はでてきません
①税込経理方式を採用した場合
②税抜経理方式を採用した場合でも、課税期間中の課税売上高5億円以下で、かつ、課税売上割合が95%以上のとき
令和2年度改正で仕入税額控除の対象外となった居住用賃貸建物に係る消費税は
控除対象外消費税額等に該当します。
<参考>
→ 居住用賃貸建物の取得に係る消費税の仕入税額控除の制限(金地金還付スキーム封じ)
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
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