廃業後に個人事業者が新たな事業を開始した場合の納税義務の考え方~消費税㊽
今回は
「廃業後、個人事業者が新たな事業を開始した場合の納税義務の考え方」
を紹介します。
たとえば
個人事業者が建設業を廃業して1年経過後に、新たな事業(たとえば、飲食業)を開始した場合において
飲食業は新規事業ですから、新規事業にかかる基準期間における課税売上がないので免税事業者という取扱いはしません。
個人事業者における基準期間は、あくまでその前々年をいいます。
つまり、判定する年の前々年です。
新設法人とは異なります。新設法人の場合、基準期間はありません。
したがって
個人事業者の納税義務は、事業の継続性や事業内容の変更の有無に関係はありません。
あくまで前々年の課税売上高が1,000万円を超えているかどうかで判断することになります。
次のようなイメージです。
<参考>
消費税法 第9条 小規模事業者に係る納税義務の免除
事業者のうち、その課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円以下である者については、第5条第1項の規定にかかわらず、その課税期間中に国内において行つた課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れにつき、消費税を納める義務を免除する。(略)
消費税法基本通達 1-4-6
新規開業等した場合の納税義務の免除
小規模事業者に係る納税義務の免除の規定の適用があるかどうかは、事業者の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であるかどうかによって判定するのであるから、例えば、新たに開業した個人事業者又は新たに設立された法人のように、当該課税期間について基準期間における課税売上高がない場合又は基準期間がない場合には、納税義務が免除される。
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