ビール券や商品券の消費税(課税・非課税・不課税)の取扱いの考え方について ~ 消費税㊵
ビール券や商品券などの譲渡は「非課税」です
ビール券、商品券、ギフト券、旅行券のほかテレホンカードなどのいわゆるプリペイドカードの譲渡は、物品切手の譲渡として非課税とされています。
非課税の趣旨は、商品券などの譲渡に課税すると、最終的に提供を受ける商品やサービスが同じ一つのものであるにもかかわらず、二重に課税されることになるからです。
したがって、このような二重課税を避けるためにビール券などの譲渡には課税しないことになっています。
課税仕入れの時期に注意します
このように商品券など物品切手を使用する取引では、物品切手の購入は非課税とされます。
後日、物品切手を使って実際に商品の購入をしたり、サービスの提供を受けた時が課税の時期になります。
仕入れに含まれる消費税額の控除は、商品券などを購入した時ではなく
後日その商品券などを使って実際に商品の購入またはサービスの提供を受けた時に行うことになります。
たとえば、ビール券であれば
ビール券の流通過程では、消費税の取扱いは次のように考えます
①発行者から卸売店への販売
資産の譲渡等には該当せず「不課税(課税対象外)」です。
発行者が受け取る商品券の代金は、商品券の発行行為となります。
物品切手の譲渡に該当しません。
②卸売店から小売店への販売
物品切手の譲渡に該当します。「非課税」です。
③小売店から消費者への販売
物品切手の譲渡に該当します。「非課税」です。
④小売店における引き換え(ビール券と商品の交換)
ビール券と引き換えにビールを渡す取引は、課税資産の譲渡です。
小売店では課税売上となります
⑤小売店から卸売店への引き渡し(ビール券の回収)
ビール券は物品切手ではなくなります。代金決済のための証拠書類になります。
消費税の課税の対象とはなりません。「不課税(課税対象外)」です。
ただし、券面額と回収金との差額は課税仕入れとして課税対象になります。
⑥卸売店から発行者への引き渡し
⑤に同じです
かなり、取扱いは複雑です。
変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)
Every day is a new day!
春の1日を元気にお過ごしください。
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