公益信託「くまもと21ファンド」とは?~ 公益信託[18]
公益信託の記事を掲載します。
地方公共団体が公益信託を利用するひとつの事例「くまもと21ファンド」について
を紹介します。
公益信託「くまもと21ファンド」とは?
1989年に熊本県が設立し、三井住友銀行が受託し運営を行っている公益信託です。
熊本県内で活動する民間団体の文化振興、国際交流、地域間交流活動を支援するための助成制度です。
熊本県の財務諸表によると
公益信託くまもと21ファンドの資産は2021年度末時点で1,956百万円(約19億5,600万円)となっています。
助成の概要は
年間助成総額:2,500万円
助成金額:1件あたり上限200万円、助成対象事業費の1/2以内
助成の対象事業は次のとおりです
熊本県が公益信託の手法を選択したのは次の理由からです
「通常、地方公共団体が出捐して公益活動を行う場合、条例による基金、公益法人、公益信託などいくつかの方法があるが、21ファンドが公益信託を公益活動の主体として選択したのは、民間の自由なアイディアや活力を最大限に生かすためだという。
つまり、事業主体が行政である条例による基金よりも、公益法人や公益信託が適しており、助成金の給付を効率よくやるためには、法人化するよりも、公益信託のほうが良いからと判断したためであるという。」
(出所:「公益信託の理論と実務」158頁、田中實編、有斐閣)
地方公共団体が公益信託を利用するひとつの事例です。
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
寒露の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
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・「公益信託」
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本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。