建物賃貸借契約を中途解約する場合の「違約金」と違約入居者から受け取る「割増賃借料」の消費税の課税の取り扱い ~ 消費税[84]
消費税の記事を掲載します。
今回は
建物賃貸借契約を中途解約する場合の「違約金」と違約入居者から受け取る「割増賃借料」の消費税課税の取り扱い
を紹介します。
建物賃貸借契約を中途解約する場合の違約金は、消費税の課税対象にはなりません
建物の賃貸人は、建物の賃貸借の契約期間の終了前に入居者から解約の申入れによる中途解約の違約金として数か月分の家賃相当額を受け取る場合があります。
この違約金は、賃貸人が賃借人から中途解約されたことに伴い生じる逸失利益を補填するために受け取るものです。
損害賠償金として、課税の対象とはなりません。
言い換えれば、中途解約の場合は物件の貸付対価ではないことから、課税対象外収入となります。
一方、違約入居者から受け取る割増賃借料は課税の対象となります
賃貸借契約の契約期間終了後においても入居者が立ち退かない場合に、店舗および事務所の賃貸人がその入居者から規定の賃貸料以上の金額を受け取ることがあります。
この場合に受け取る金額は、入居者が正当な権利なくして使用していることに対して受け取る割増賃貸料の性格を有していますので、その全額が店舗および事務所等の貸付けの対価として課税の対象となります。
なお、住宅の貸付けに係る割増賃借料については、住宅の貸付けの対価として非課税となります。
なお、建物賃貸借に係る保証金などから差し引く「原状回復工事費用」は課税の対象
賃借人が立ち退く際に、賃貸人が賃借人から預かっている保証金等の中から原状回復工事に要した費用相当額を差し引いて受け取る場合があります。
賃借人には立退きに際して建物を原状に回復する義務があります。
賃借人に代わって賃貸人が原状回復工事を行うことは、賃貸人の賃借人に対する役務の提供に当たります。
したがって、賃貸人が受け取る工事費に相当する額は、賃貸人の賃借人に対する役務の提供の対価となりますので、課税の対象となります。
(出所:国税庁タックスアンサー)
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