貸借対照表の見方~お金の動かしやすいものから、上から順にならびます。~経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方⑭
土曜日は、経営者にとって必要な“会計”を紹介します。
経営者の方が自社の決算書の数字を理解して、経営に活かせる“会計”の考え方を解説しています。
今回は貸借対照表の見方です。
貸借対照表の見方~お金の動かしやすいものから、上から順にならびます。
決算書の読み方・活かし方の14回目です。
貸借対照表とは
貸借対照表とは企業がお金を集めた方法と何に使ったが分かる一覧表でした。
貸借対照表は、①流動資産、②固定資産、③流動負債、④固定負債、⑤純資産に分けられます。
次の実際の貸借対照表を使ってみてみます
(株)クラウディアホールディングスは、京都を本店とする婚礼衣装メーカーです。
(出所:(株)クラウディアホールディングス平成30年8月期第2四半期短信)
① 流動資産
1年以内に現金化できる資産のことです。現金や預貯金、売掛金、商品などが入ります。
② 固定資産
1年以内に現金化できない資産で、流動資産より現金化に時間がかかる資産です。土地や工場、建物などが入ります。
③ 流動負債
1年以内に返済や支払期限を迎える負債のことです。短期借入金、買掛金などが入ります。
④ 固定負債
1年より後に返済や支払期限を迎える負債のことです。長期借入金などが入ります。
⑤ 純資産
返す必要のないお金「自己資本」をあらわします。その中身は、株主から集めた資本金や稼いだ利益が利益剰余金として積み上げられます。
資産や負債は現金化のしやすさにより、流動と固定の2つに区分されます。流動と固定のどちらに区分するかは、「1年以内に現金化されるか、支払われるか(one year rule )」で、貸借対照表に記載します。
一方、業種により営業循環により1年以内に現金化されなくても流動項目と考える場合があります。
流動と固定を分類して表示する理由は
企業に投入されている資金を流動的な部分と固定的な部分とに分類することにより、資金の運用状況と資金を集めた源泉の関係をよりいっそう明瞭に表示するための工夫です。
経営者は「お金の動きを通して会社の状態を把握し、経営をコントロールする」ことをおすすめします。
そのためには、まずは決算書を直感的にざっくり理解することをおすすめします。
“会計”で気になる点や疑問点があれば、お気軽にご相談ください。
Every day is a new day!
みなさん。今日も春の1日を元気にお過ごしください。
経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方
③ 売上高はどう読むか?3~5年程度の推移の中で判断しましょう。
④ 売上総利益は率をチェックしましょう。大切なことが分かります。
⑤ 会計では売上原価と在庫はセットで考えます。在庫は要注意。
⑨ 本来の事業でどれだけ稼げているか?がわかるのが営業利益。
⑪ 経常利益・略してケイツネはPLの中で最も重要な利益(よく見せたいという気持ちになりやすい)
⑫ PLの中の5つの利益のうち、4つめの利益が税引前当期純利益。なぜこの利益を出す必要があるのか?
⑬ 5つめの利益が当期純利益。会社が1年間で得た最終的な利益です。
土曜日は「会計」を紹介しています。
ブログ記事はhttp://www.y-itax.com/category/keiri/
会計超理解ハンドブック(No1~No17)
② 財務三表とは?
⑨ 減価償却費って何ですか?
⑪ 決算書はどう読むか?貸借対照表のチェックポイントは純資産です。
⑬ C/F計算書のチェックポイントは「営業キャッシュフロー」です。
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「開業の基礎知識~初めて開業する方に、税理士からお伝えします」
・火・木曜日は「平成30年度介護報酬改定の重要事項」
・水曜日は「事業承継・税理士の視点」
・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」
・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」
・日曜日は「贈与税をわかりやすく!」