相続で考えるべき優先順位は「もめごと回避」が「節税」より優先します。
金曜日は、相続税をわかりやすく紹介しています。
普通の家庭ができる相続税の制度を活用した節税方法を紹介しています。
相続の節税の三原則は次のとおりです。
三原則は次のように使います。
12/8から「誰でもできる節税の三原則」として相続税の考え方を紹介してきました。しかし、じつは節税よりも優先すべき順位のものがあります(相続税法を踏まえた「節税」は、しょせんはテクニックです)。
それよりも大事なものは事前の「もめごと回避」だと思っています。
遺産分割事件が発生している遺産総額とは
2016年度の司法統計のうち遺産分割事件の遺産総額別内訳(家庭裁判所で認容・調停が成立した件数)のうち、遺産総額5,000万円以下の事件が約76%を占めます。また、遺産総額が1,000万円以下の事件が約33%を占めます。
思ったより少ない金額でもめごとが発生しています。
遺産総額5,000万円というのは、配偶者1人、こども2人で相続税の基礎控除額4,800万円です。相続税が課税されるかどうかの境界線の金額です。
相続はもめ事のきっかけになりやすい
「相続では金額の多寡にかかわらず、遺産の分割をめぐって争いが表面化することは珍しくありません。仲が良くなかったり、疎遠だったりしていれば、日頃の不満や鬱憤が噴出することもあります。つまり、相続はもめ事のきっかけにもなり得るのです。」
(出所:「週刊ダイヤモンド~相続と贈与の大問題」弓家田税理士、17/03/11)
同税理士は、相続の考え方の優先順位を次のとおりに転換すべきと指摘しています。
(下図を参考)
優先順位は、最後に「節税を図る」がきます。
相続で考えるべき順番は、①事前にもめ事になると思われるものに対して準備しておく、②生命保険等を活用して納税資金を準備しておく、③贈与や制度を検討して節税を図る、というものです。
この優先順位にしたがって事前に準備することをおすすめします。
相続税に関することで気になることがあれば、お気軽に電話やメールでご相談ください(初回無料です)。
Every day is a new day!
みなさん!今日も春の1日を元気にお過ごしください。
金曜日は、「相続税に関する基礎知識」として「誰でもできる節税の三原則」を紹介しています。
・「相続税の節税の三原則~生前贈与と制度をフルに活用します」はこちら(12/8)
・「三原則のひとつ~不動産を活用する。お金をモノに換えておく」はこちら(12/15)
・「お金をモノに換えておく。小規模宅地等の減額特例」はこちら(12/22)
・「小規模宅地等の減額特例~土地を誰が相続するかにより評価額が変わります」はこちら(12/29)
・「小規模宅地等の減額特例~二世帯住宅は登記で特例適用が使えるどうかが分かれます」はこちら(1/5)
・「空き地を活用してアパートを建てるスキームとは」はこちら(1/12)
・「減額特例は老人ホームに入居した場合には適用がありますか?」はこちら(1/19)
・「制度を活用する!~生命保険のメリット」はこちら(1/26)
・「制度を活用する!~高齢で無保険であれば一時払い終身保険がおすすめです」はこちら(2/2)
・「生命保険金を活用する~保険料を支払っていた人は誰ですかに注意」はこちら(2/9)
・「養子縁組の活用~両刃の剣です」はこちら(2/16)
・「債務(マイナスの財産)も財産です。債務は相続財産から差し引きます」はこちら(2/23)
・「戒名料などの葬式費用の取扱い」はこちら(3/2)
「相続の権利」でよく問題となるケースは、次のとおり。
・「子どもがいる女性が再婚した場合の相続を考えます」はこちら(9/15)
・「子どもがいない夫婦の相続はどうなりますか?」はこちら(9/22)
・「離婚して慰謝料としてマイホームを夫から受け取りました。税金は?」はこちら(9/29)
・「面倒を見てくれていた同居の息子の嫁がいても、相続権はありません」はこちら(10/6)
・「おひとりさまの相続?」はこちら(10/13)
“争族”を避けるための事前の基礎知識は、次のとおり。
・「遺産を相続人で分ける場合、平等は難しい」はこちら(10/20)
・「介護や世話の評価は、もめる原因に一番なりやすい」はこちら(10/27)
・「特別受益の持ち戻しは公平な相続を行うための気が利いた制度ですが」はこちら(11/3)
・「残す側の思いをしっかりと伝える遺言書」はこちら(11/10)
・「自筆証書遺言・公正証書遺言と成年後見制度の活用」はこちら(11/17)
・「遺言書に関係なく全員の合意があれば相続することができます!」はこちら(11/24)
・「遺産分割の話し合いがまとまらないと相続税に不利益が出てきます」はこちら(12/1)
ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。
・月曜日は「開業の基礎知識~初めて開業する方に、税理士からお伝えします」
・火・木曜日は「介護事業の基礎知識バージョンアップ゚編」
・水曜日は「事業承継・税理士の視点」
・金曜日は「相続税をわかりやすく!」
・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」
・日曜日は「贈与税をわかりやすく!」