「貸借対照表で、現金を増やす方法が分かる」~会計の勉強を始めた起業者の方に“会計超理解ハンドブック”
土曜日は、起業者にとって必要な“会計”を紹介しています。
今回は「貸借対照表を使って現金を増やす方法を理解する」です
貸借対照表の構造は次のとおりでした(下図を参照)
①流動資産、②固定資産、③流動負債、④固定負債、⑤純資産の5つの箱からできていました。
集めた資金の投資・運用状況が分かる箱が、①流動資産、②固定資産の箱でした。ここには企業が集めたきたお金が、何にどれだけ投資されているかが記載されています。
③流動負債、④固定負債には、銀行などから集めた、いつかは返す必要があるお金が記載されています。
⑤純資産は、負債の部とは反対に返す必要のないお金「自己資本」があらわされています。
「貸借対照表の左側と右側の合計額は必ず一致します」でした!
集めたお金は右側に、その集めたお金を何に投資しているかを左側にあらわした表ですから、右側と左側をそれぞれ合計しますと、当然、必ず金額は同額になります。
貸借対照表は財政状態をあらわしています。今回のテーマは、「現金をどう増やすか」です。
貸借対照表を使って考えていきます。
(下図を参照、出所「会計・財務は一緒に学べ」、西山茂、修正)
まず、左側の方から考えていきます。まず、貸借対照表では左右の金額は一致しています。左側の資産の部から、現金以外の資産が出て行くと、左側で同じ額の現金が増えます
具体的には、たとえば売掛金を早期に回収したり、在庫を圧縮したり、建物や有価証券を売却したりしますと、現金が増加します。現金以外の資産が現金化するという方法です。
一方で、右側の方で考えますと、右側の箱で借入金が増加したり、増資をしたりしますと右側の箱が大きくなります。貸借対照表は左右一致しますので、左側の現金が増加するという方法です。
現金以外の資産項目を検討して、現金以外の資産を何か減らせないか?または、負債や純資産の項目を検討して、何か増やせないか?を考えることが、貸借対照表に基づき、現金を増加させる方法を検討することになります。
直感で把握していただければ問題ありません。
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起業者にとって“会計”を、分かりやすく解説していきます。次回12/16(土)は、「キャッシュフロー計算書(CF)」を予定しています。
起業者には、「お金の動きを通して会社の状態を把握し、経営をコントロールする」ことは必須です。そのためには、利益や売上高など会社の成績をあらわす“会計”と、お金をどのように使うかを判断するための物差しである“ファイナンス”の要点を、ざっくりと押さえておく必要があります。
土曜日は、「会計の勉強を始めた起業者の方に“会計超理解ハンドブック”」
・「貸借対照表は五つの箱で考える」はこちら(12/2)
・「貸借対照表は三つの箱で理解する!」はこちら(11/25)
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