相続税の節税の最強原則は、相続財産を減らすことが一番~〝渡す人もらう人の双方が満足する生前贈与〟を考えます
金曜日のブログでは、いざそのときに慌てないために、何をどうすべきか迷わないように相続税や相続に関する知識を分かりやすく説明しています。
前回は、「相続税の節税に対する基本的な考え方~大切な家族と財産を守る相続税の基礎知識(その11)」をご説明しました。
今回は「最終課税対象額を減少させるには、相続財産を減らすことが一番」です。「生前贈与」を考えます。
贈与とは
贈与とは、個人が自己の財産を無償で相手に与える意思を示し、その相手方がそれを承諾することによって成立します。
なお、相続税の話をしていますが、その中で贈与税の話をするのは、相続税法の規定の中に贈与税が規定されているからです。
つまり、税が「相続税と贈与税は一心同体(『磯野家の相続税』:長谷川裕雅)」で取り扱うからです。
生前贈与の活用の考え方
贈与税の税率は相続税に比較して高いです。しかし、もらう人は1人あたり年間110万円までなら基礎控除されて無税になります。
富裕層では贈与税を納税しても相続税を軽減できる場合があります。誰でも計画的に生前贈与を活用すれば、相続財産を大きく減少させることができます。
生前贈与の三つの利点
①簡単に節税策として利用できます。非課税などの特例を使って計画的に実行すると効果があがります。
⇒ しかし、無秩序に実行すると贈与者側に財産がなくなり、生活困窮の不安が生じます。
②財産をあげたい人を指定できます。渡す側の気持ちを、受け取る側の人に直接届けることができます。
⇒ しかし、他の人の反感や嫉妬などを買う場合があります。〝争続〟の原因になることがあります。
③財産を受け取った側は、その財産を計画的に有効活用できます。(例:アパート経営など)
⇒ しかし、受け取った側が浪費家だと財産活用の意味がなくなります。
次回の金曜日は、さらに贈与税の実際の活用ポイントについて考えていきます。
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