介護事業の経営力向上計画の認定は、大阪府においてはゼロ~製造業が約8割
中小企業等経営強化法という法律があります
この法律では、経営力向上計画の申請をして認定を受けた中小企業・小規模事業者に対して、機械装置の取得に関する固定資産税の軽減や資金繰り等の支援を行っています。
中小企業庁では平成29年1月31日現在、全国で13,458件の経営力向上計画を認定しています
その認定事業者の業種別状況では、製造業が10,458件で全体の約8割を占めています。また大阪府の認定事業者は1,501件で、そのうち介護事業はゼロ、医療業で歯科2件、医学研究所1件が認定されています。
機械装置の固定資産税の軽減とは
経営力向上計画が認定された事業者は、平成31年3月31日までに生産性を高めるための機械および装置を取得した場合、その翌年度から3年度分の固定資産税に限り、その機械および装置の固定資産税を1/2に軽減することができます。(160万円以上の機械および装置に限ります)
厚生労働大臣の介護事業分野の指針
「主務大臣は、基本方針に基づき、所管に係る事業分野のうち、中小企業者等の経営力向上が特に必要と認められる事業分野を指定し、当該事業分野に係る経営力向上に関する指針(以下「事業分野別指針」という。)を定めることができる。」となっています。介護事業においては厚生労働省告示第284号で、その指針が告示されています。
介護事業における経営力向上に関する目標は?
指針では「介護事業においては、対人サービスとして一定以上の質が求められることから、中小企業経営強化法の基本指針である労働生産性の向上という指標を用いて経営力向上の度合を測ることはできない。」としています。
認定申請書の記載例では職員の離職率を目標としています
このため、指針では「介護分野における経営力向上の度合を測るための指標としては、介護職員の勤続年数、離職率、入職率、顧客満足度その他の各事業者において設定する客観的に評価可能な指標を用いること」としています。
経営力向上計画は、製造業になじみやすいとは思いますが、介護事業にも同様に効果が出るような提案をしたいですね。